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第3世代Core i7+GeForceで7万円台の14型ノート――「HP Pavilion dv4-5000」を試すパワフルでスタミナ十分、そして意外に安い(3/3 ページ)

» 2012年05月17日 19時20分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]
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新世代クアッドコア+ハイブリッドグラフィックスならではの高性能

 dv4-5010TXのスペックを改めて紹介すると、Core i7-3612QM(2.1GHz/最大3.1GHz)、4Gバイトメモリ、500GバイトHDD(7200rpm)、NVIDIA GeForce GT 630M(2Gバイト)とIntel HD Graphics 4000によるハイブリッドグラフィックス構成、64ビット版Windows 7 Home Premium(SP1)といった内容だ。

dv4-5010TXのデバイスマネージャ画面

 ここからは各種ベンチマークテストで実際の性能を確認してみよう。いくつかの定番ベンチマークテストのスコアについては、参考までに2011年夏モデル「HP Pavilion dv4-3100」(Core i5-2410M、4Gバイトメモリ、500GバイトHDD)の結果も併記した。

Windowsエクスペリエンスインデックスのスコア

 Windowsエクスペリエンスインデックスのスコアは、プロセッサが7.5、ゲーム用グラフィックスが6.7と高い一方、メモリはシングルチャンネル構成のため、プライマリハードディスクはHDDのため、ともに5.9というスコアにとどまる。もちろん、これでも決して低いスコアはではない。飛び抜けた性能ではないが、Windows 7でできるほとんどの用途を十分快適にこなせるはずだ。

 PCMark 7、PCMark Vantageはストレージ性能を大きく反映する傾向があるため、スコアは地味な水準にとどまっているが、HDD搭載ノートPCとしてはかなり高いスコアをマークしており、Sandy Bridge(開発コード名)世代の旧モデルに差を付けている。

 3D描画性能もノートPCとしてはなかなか優秀だ。クアッドコアCPUを搭載していることも大きく、DirectX 9.0cベースのゲームならば、ほとんどを実用レベル以上の快適度でプレイできるだろう。もっとも、液晶ディスプレイの関係上、外部出力を利用しない限り表示解像度は1366×768ドットより上げられないという制限はある。

 CINEBENCH R11.5のCPUスコアは5.68ptで、第1世代のCore i7-875K(2.93GHz/最大3.6GHz)を少し上回る。つまり、1年半ほど前までのハイエンドデスクトップシステムを超えるほどのCPUパワーを持っていることになる。

PCMark 7のスコア(グラフ=左)。PCMark Vantage(1024×768ドット)のスコア(グラフ=中央)。3DMark 11のスコア(グラフ=右)

3DMark Vantageのスコア(グラフ=左)。3DMark06(1024×768ドット)のスコア(グラフ=中央)。ストリートファイターIVベンチマークのスコア(グラフ=右)。ちなみにMHFベンチマーク【絆】(1280×720ドット/フルスクリーン)のスコアは4355だった

長時間バッテリー駆動も魅力

 バッテリー駆動時間のテストは、BBench 1.01(海人氏・作)で行った。BBenchは「60秒間隔でのWeb巡回(10サイト)」と「10秒間隔でのキーストローク」に設定。無線LANで常時接続し、WebブラウザはInternet Explorer 8(32ビット版)を指定した。電源プランはデフォルトの「HP推奨」ではディスプレイ輝度が70%に指定されていたため、40%に変更して行なった。

 この条件でテストしたところ、バッテリー満充電から残量5%で休止状態へ移行するまで、6時間47分駆動した。公称のバッテリー駆動時間である約8時間におよばないが、常時接続環境でこれだけ駆動するのは心強い。別の部屋に移動して使う際も、ACアダプタをいちいち携行しないで済むだろう。

 静音性も悪くない。アイドル時は少しHDDのアクセス音が気になったが、それもかなり静かな部屋でなければ気付かない程度だ。CPUやGPUに高い負荷が連続してかかるような状況ではそれなりの音はするが、それでも負荷がかかってもすぐには回転速度が上がらない余裕があり、ピークの音も比較的抑えの効いている印象だ。頻繁に回転速度が変わりすぎて煩わしいということもなかった。

 ボディの発熱は、底面の左側面付近が中心だ。CPUとGPUに高負荷が続くような状況ではパームレスト部にもそれなりに熱が伝わってくる。問題になるレベルではないが、夏場はノートPC用クーラーなどがあったほうが快適に使えるだろう。

暗騒音32デシベル/室温27度の環境で本体手前5センチに騒音計を設置し、動作音を測定した結果(グラフ=左)。室温27度の環境において、3DMark Vantage/Performance実行直後のボディ表面温度を放射温度計で測定した結果(グラフ=右)

パワフルな処理性能が手軽に入手できる注目の14型ノート

 dv4-5010TXの直販価格は、本体価格が7万2870円、配送料込みで7万6020円だ。第3世代のクアッドコアCore i7とGeForce GT 630Mを搭載していることを考えると、コストパフォーマンスはかなり高い。

 ベンチマークテストの結果からも、CPUの処理性能やバッテリー駆動時間にはかなり新世代のアドバンテージを感じることができる。ノートPCでもパワフルなCPU処理性能や3D描画性能が欲しいが、価格は抑えたいというユーザーには大いに魅力的といえる。

 なお、上位機(dv4-5011TX)の直販価格は9万6600円だ。こちらは光学ドライブがBD-ROMドライブになり、HDD容量が750Gバイトに増えるほか、mSATAの32GバイトSSDを搭載しており、システムの起動や終了が非常に高速に行えるメリットがある。Microsoft Office Personal 2010(SP1)も加わり、こちらもかなり買い得感が高い。併せて検討するとよいだろう。

→「HP Pavilion dv4-5000」をHP Directplusで購入する
14.0インチ ワイド 高次元のパフォーマンスを実現する、本格派のホームモバイルPC。価格は7万2870円〜(税込/5月18日現在)


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