21対9という横に長い液晶ディスプレイと搭載する「Satellite U840W」については、米国で製品を発表している。米国東芝のWebページでも製品の概要について紹介しているが、それによると、液晶ディスプレイサイズは14.4型ワイドで解像度は1792×768ドット。harman/kardonのスピーカーを本体のキーボード脇に内蔵する。など、シネマスコープの液晶ディスプレイを生かした映画コンテンツの視聴を意識した仕様になっている(なお、Intelの基調講演では「Satellite U845W」と製品説明にはあったが、米国東芝のWebページでは「Satellite U840W」となっている)。
システムの構成としては、CPUにCore i5クラスのモデルを搭載し、データストレージは容量256GバイトのSSD、もしくは、容量500GバイトのHDDと容量32GバイトのSSDの組み合わせ(SSDはキャッシュメモリとして利用する)を用意する。米国東芝のWebページでは、出荷開始が7月15日で、価格は999ドルからとしている。
液晶ディスプレイのサイズと解像度について、檜山氏は「特殊な比率なので、ディスプレイメーカーと一緒により高い解像度や低い解像度を試して、ユーザーが最も気持ちよく使えるところを探したところ、このサイズと解像度になった。Ultrabookとしてのサイズと価格も考慮している」と説明した。また、ほかの“第2世代”Ultrabookで採用が進むThunderboltをSatellite W840Uは搭載しないが、これも「現時点でユーザーのメリットが十分に訴求できないのと、価格を抑えるために採用していない」と述べている。
東芝は、テレビとPC、スマートフォンとこれまで独立していた各事業部を統合した「デジタルプロダクツ&サービス社」を設立したが、その理由の1つとして、ARMを搭載するデバイスのスペックがPCに近づいたおかげで、テレビからタブレットデバイスまで、すべての機器で同じコンテンツが利用できるようになった背景を挙げている。
コンテンツを共有するサービスをクラウドで提供することも含めて、幅広いデバイスを用意してユーザーのニーズを見極めるのが2012年の大きな課題と東芝は考えている。
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