Core i7、GeForce、1600×900液晶のパワフルな14型Ultrabook――「XPS 14」を試すおまけにバッテリーは11時間(1/3 ページ)

» 2012年06月29日 00時00分 公開
[林.佑樹(撮影:矢野渉),ITmedia]

デザインと機能性にこだわった14型Ultrabook

photo 「XPS 14」は、2012年3月に発表したUltrabook「XPS 13」よりも一回り大きいモデルだ

 デルの「XPS」は、性能と機能、そしてデザインに注力したPCブランドだ。そのノートPCラインアップは、主にホームユースへの訴求から始まり、近年はスタイリッシュなデザインを追求している。

 現役ラインアップで代表的な製品は、2012年3月に発表したUltrabook「XPS 13」だが、今回紹介するUltrabook「XPS 14」は、XPS 13よりも一回り大きいモデルとなる。家の中でのみ使うような15.6型や17型ディスプレイ搭載ノートPCと、13.3型以下のモバイルPCとの中間に位置するサイズだ。

 XPS 14にはスタンダード、プレミアム、プラチナの3種類の構成(パッケージ)があり、スタンダードパッケージはCore i5-3317U(1.7GHz/最大2.6GHz)、プレミアムパッケージとプラチナパッケージはCore i7-3517U(1.9GHz/最大3.0GHz)を搭載する。このほか、システムメモリの容量やデータストレージ構成、外付けグラフィックスの有無といった違いがある。

 ディスプレイは各モデル共通でグレアタイプの14型ワイド液晶を採用しており、解像度は1600×900ドットだ。各モデルの直販価格は、スタンダードパッケージが9万9980円から(税込み、送料込み、以下同)、プレミアムパッケージが12万9980円から、プラチナパッケージが16万9980円からとなる。標準のOSは64ビット版Windows 7 Home Premiumだが、BTOでProfessional版やUltimate版も選択できる(それぞれ5040円、1万1500円の追加料金がかかる)。

 各パッケージの主なスペックは以下の通りだ。

「XPS 14」各パッケージのスペック
パッケージ名 スタンダード プレミアム プラチナ
CPU Core i5-3317U(1.7GHz/最大2.6GHz) Core i7-3517U(1.9GHz/最大3.0GHz)
メモリ 4Gバイト 8Gバイト 4Gバイト
ストレージ 500Gバイト(5400回転)+32GバイトSSD 512GバイトSSD
グラフィックス Intel HD Graphics 4000 GeForce GT 630M(グラフィックスメモリ1Gバイト) Intel HD Graphics 4000
価格 9万9800円 12万9980円 16万9980円

“13型クラス”のアルミボディに14型ディスプレイを搭載

photo アルミ削り出しの天板はアルマイト加工が施されている

 XPS 14の本体サイズは、335.8(幅)×233(奥行き)×20.7(高さ)ミリで、重量は約2.1キロ。搭載する液晶ディスプレイは14型ワイド(解像度1600×900ドット)で、ディスプレイ表面に傷が付きにくい「Corning Gorilla Glass(ゴリラガラス)」を採用し、耐衝撃性を高めている。アルミとゴリラガラスを組み合わせたディスプレイ部は頑丈で、天面をトントンと軽くたたいてみても剛性が伝わってくる。液晶ディスプレイの大きさに対して本体サイズを極力小さくするというコンセプトは、先代モデルに相当する「XPS 14z」から変わっていない。

 Ultrabookを名乗るには薄さの条件があり、ディスプレイサイズが14型未満の場合は18ミリ以下、14型以上の場合は21ミリ以下とされている。XPS 14は厚さは20.7ミリと、条件ギリギリだ。高い剛性を実現するため、厚さや重さは多少犠牲になっているが、ボディの大きさは13型に近く、バッグには入れやすい。

 ではデザインから見ていこう。XPS 14はアルミボディを採用しており、見た目のよさと堅牢性を両立している。天板の表面はややざらつきを残したアルマイト加工で、存在感を出しつつもおとなしい印象を受ける。

photophoto 本体の前面にはLEDランプがあるのみ(写真=左)。背面にインタフェースは配置していない(写真=右)
photophoto インタフェースは本体左側面に集中している。左からACアダプタ接続用のDC入力、有線LAN、HDMI、Thunderbolt、USB 3.0×2。有線LANポートは下部が動く半開閉式のギミックを取り入れている(写真=左)。右側面はヘッドフォン出力とSDXC対応SDメモリーカードスロット、ケンジントンロックポートを備える。右側面にUSBが1つでもあれば便利だったと思う(写真=右)

 14型ワイド液晶ディスプレイの解像度は1600×900ドットだ。14型ノートPCの平均的な解像度である1366×768ドットよりも約40%高いところは好感が持てる。広い作業領域が確保できるため、Webブラウズは快適で、文書やプレゼン作成といった作業の効率も向上する。輝度は公称で400カンデラ/平方メートルとされており、かなり明るいのも特徴だ。

 外観からは、MacBook Proへの意識を感じるが、底面を見るとデザインとともに使い勝手も重視していることを感じ取れる。底面は大部分がシリコンラバーで覆われており、テーブルに置いても滑りにくく、膝上の場合もごつごつした感じがしなくていい。手前側には出力2ワット+2ワットのステレオスピーカーを備えている。サラウンド機能「Waves MaxxAudio 4」に対応しており、音質への配慮もみられる。

 排熱口は本体後部にあるが、両手で持って移動するときに熱を感じないようにするための配置だろう。ユーザーが排熱を感じにくいというメリットもある。内蔵のファンは高負荷時でも回転数が上がらず、動作音はほとんど気にならない。

photophotophoto 14型ワイド液晶ディスプレイの解像度は1600×900ドット。ディスプレイの上下には余裕はあるが、左右は堅牢性が維持できる限度までフレームの幅を狭くしているのが分かる。(写真=左)。ディスプレイは約140度まで開く(写真=中央)。底面はアルミではなく、シリコンを採用しており、中央にはロゴが彫られたプレートがある。ACアダプタのサイズは124(幅)×50(奥行き)×32(高さ)ミリで重量は約422グラム。細長い形でバッグに入れやすいが、持ち運ぶには少し重い(写真=右)

photo

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年04月25日 更新
  1. ワコムが有機ELペンタブレットをついに投入! 「Wacom Movink 13」は約420gの軽量モデルだ (2024年04月24日)
  2. 16.3型の折りたたみノートPC「Thinkpad X1 Fold」は“大画面タブレット”として大きな価値あり (2024年04月24日)
  3. 「IBMはテクノロジーカンパニーだ」 日本IBMが5つの「価値共創領域」にこだわるワケ (2024年04月23日)
  4. 「社長室と役員室はなくしました」 価値共創領域に挑戦する日本IBM 山口社長のこだわり (2024年04月24日)
  5. Googleが「Google for Education GIGA スクールパッケージ」を発表 GIGAスクール用Chromebookの「新規採用」と「継続」を両にらみ (2024年04月23日)
  6. バッファロー開発陣に聞く「Wi-Fi 7」にいち早く対応したメリット 決め手は異なる周波数を束ねる「MLO」【前編】 (2024年04月22日)
  7. ロジクール、“プロ仕様”をうたった60%レイアウト採用ワイヤレスゲーミングキーボード (2024年04月24日)
  8. 「Surface Go」が“タフブック”みたいになる耐衝撃ケース サンワサプライから登場 (2024年04月24日)
  9. わずか237gとスマホ並みに軽いモバイルディスプレイ! ユニークの10.5型「UQ-PM10FHDNT-GL」を試す (2024年04月25日)
  10. あなたのPCのWindows 10/11の「ライセンス」はどうなっている? 調べる方法をチェック! (2023年10月20日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー