「Inside Windows 8」セッションでは、セキュリティ機能を含むWindows 8の細かいトピックを紹介したが、中でも興味深かったのが、Always-On、Always-Connectedに関するデモだ。スリープ中(正確には画面を消して待機状態)にあるマシンに対してメッセージを送信すると、マシンがすぐに反応してアクティブ状態へ移行する。セッションでは、その推移を消費電力を監視する画面でグラフ化し、確認できるようになっていた。ここで示したグラフは、いかに待機状態の電力が低く抑えられているかがよく分かるデータだ。
「エンタープライズ」と「Windows RT」についてのフォローアップも行い、MDM(Mobile Device Management)的な企業向けデバイス管理ソリューションの導入のほか、Windows RTのエンタープライズ分野における親和性について改めて言及した。Windows RTは非常に限定的なハードウェアになっていることもあり、ある意味でx86/x64ベースのタブレットPCよりセキュリティ機能は強力だ。バッテリー駆動時間が長いというメリットもあり、2012年以降よりエンタープライズでの展開を模索する動きがあるとみられる。だが一方で、「既存のアプリケーション資産が使えない」「高度な処理能力を必要とするアプリケーションが利用できない」といった問題がある。Exploring Windows 8で紹介したデモでは、RemoteAppを使った仮想デスクトップ環境(VDI)への接続を行い、正攻法ではないものの、「エンタープライズ+VDI」を利用したWindows RT活用例として興味深い解決策を提案した。
なお、Exploring Windows 8では、「Surfaceに関する情報はない」と開催前から予告しており、レブロンド氏も、講演の冒頭で「Surfaceに関するトピックはない」と念押ししている。Microsoftのタブレットデバイスに関する追加情報は示されなかったが、Microsoftは評価レビュー用にW8RPを導入した機材を参加者全員に配布されている。PC USERでも掲載してるWindows 8の連載でも、ここで配布したデバイスを利用していく予定だ。
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