どこが変わって、どこがよくなった?──ThinkPad X230と行動をともにする性能が向上しただけでいいのかい?(2/3 ページ)

» 2012年07月11日 19時00分 公開
[長浜和也(撮影:矢野渉),ITmedia]

キーボードの使い勝手はThinkPad T430sに相当する

 ユーザーが気になる「アイソレーションタイプで6列レイアウトのキーボード」は、そのサイズを実測すると、ThinkPad T430sと同じだ。キーピッチは横方向で標準サイズのキーが約19ミリ、縦方向も約19ミリを確保している。キートップのサイズは、標準キーの横方向で約15ミリ、狹いキーで約10ミリ。縦方向は、13〜15ミリで、下辺中央が膨らんだ形になっている。キーボード面からキートップまでの高さは2〜2.5ミリで、中央がくぼんでいる。ファンクションキーがある最上列がその下の列のキーより1ミリほど高くなっているのもThinkPad T430sと共通する。キーボードのレイアウトもまったく同じだ。

 ポインティングデバイスは、スティックタイプのトラックポイントとタッチパッドを組み合わせたウルトラナビを採用する。タッチパッドは、サイズが75(横)×44(縦)ミリで、クリックボタンはタッチパッドの下部に組み込んでいる。パームレストの縦方向は、60(右寄りのカーソルキーがはみ出している部分)〜67ミリを確保する。

 サイズが同じだけに、キー入力の感触はThinkPad T430sと共通する。ややストロークが浅く感じるものの、キーを押した指の力は、ボディがたわむことなく支えてくれる。独立した1つ1つのキーも、ぐらつくことがないので不安もない。キーピッチが19ミリあるので、長い文章の入力でも疲労やストレスは少なくて済む。キーボード入力において、12.5型ワイド液晶ディスプレイと搭載するThinkPad X230は、14.0型ワイド液晶ディスプレイを搭載するThinkPad T430sに相当する。

ThinkPad X230も、ほかの“Ivy Bridge”世代CPUを搭載するThinkPadと同様に、アイソレーションタイプの6列レイアウトキーボードを採用した。そのサイズはThinkPad T430sと共通する(写真=左)。暗所におけるキーボード利用では、従来モデルと同じく液晶ディスプレイ上部に内蔵したLEDで照射する(写真=右)

CTOで選べる“自由な構成”で実力を検証する

 ThinkPad X230は、CPUを“Ivy Bridge”こと、第3世代プロセッサー・ファミリーを採用する。評価用機材は、Core i5-3320M(2.6GHz、Turbo Boost Technology有効時で最大3.3GHz、TDP 35ワット)を搭載していたが、上位構成ではCore i7-3520M(2.9GHz、Turbo Boost Technology有効時で最大3.6GHz、TDP 35ワット)を搭載する構成も用意する。

 店頭モデルでは、システムメモリの容量がCore i5-3320M搭載モデルで2Gバイト(DDR3-1600)、Core i7-3520M搭載モデルで4Gバイトとなっているが、評価用機材はDDR3-1600を4Gバイト搭載した構成となっていた。これは、CTOで選択可能な構成で、メモリは4Gバイトモジュールを1枚載せている(ThinkPad X230はメモリスロットを2基用意する)。

 店頭モデルで搭載するデータストレージは、すべて容量320GバイトのHDDだ。評価用機材もシーゲイトの「ST320LT007」を搭載していた。液晶ディスプレイはThinkPad X220と同様の12.5型ワイドで、解像度は1366×768ドットになる。

従来モデルと同じ12.5型ワイド液晶ディスプレイを搭載して解像度は1366×768ドットとなる。ThinkPad X201sであった1440×900ドットの高解像度を求めるユーザーの声も少なくない(写真=左)。液晶ディスプレイが180度以上に開くのもThinkPad Classicの“伝統”といえる(写真=右)

評価用機材の構成をデバイスマネージャーで確認する。CPUはCore i5-3320Mを搭載するが、ネットワークアダプタは下位モデルのThinkPad X230iで搭載するCentrino Wireless-N 2200となっているなど、店頭モデルとシステム構成が変わっている部分もある

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