「Outlook.com」でWindows 8を先行体験いまなら、アカウントけっこう選べます(2/3 ページ)

» 2012年08月01日 19時00分 公開
[鈴木淳也(Junya Suzuki),ITmedia]

1つのアカウントで複数のサービスを利用する

 Hotmailとの大きな違いで、Outlook.comで用意した独自の特徴として注目したいのが、「Microsoftアカウントによるアカウント情報の一元管理」と「Facebook連携」だ。Windows 8では、Microsoftのサービスだけでなく、FacebookやTwitterなどのサードパーティーが提供するサービスのアカウントを登録して、これを「Microsoftアカウント」と呼ぶ統一IDで一元的にログインできるようにしている(シングルサインオン)。ここでは、各サービスで登録した友人の連絡先情報を「People Hub」という形でまとめて管理できる仕組みも用意する。

FacebookといったSNSとの連携を標準でサポートする。これらの情報は、Microsoftアカウントで一元管理し、適時アップデート情報がまとめられたフォルダから直接Facebookへアクセスし、「Like」(いいね)やコメント返信が可能になる。ただし、現行バージョンではインラインでのコメント返信はできず、別途ウィンドウを表示する

 従来は、それぞれのサービスごとに連絡先を参照していたのが、People Hubでは複数のサービスを横断してユーザー情報を1つにまとめ、「人」をキーに連絡先を探し出すことが可能になる。Outlook.comでは、このMicrosoftアカウントによるアカウント管理の仕組を採用しており、連絡先情報はクラウドサービスを通じてWindows 8を導入したデバイスなどで同期する。Facebookの友人が行ったアップデートをOutlook.comから直接確認することも可能で、メールソフトのユーザーインタフェースで直接Facebook Messengerによるチャットも行える。将来的には、Skypeのテキストチャットや動画チャットにも対応する予定だ。

現在チャット(メッセンジャー)機能では、FacebookとMSNメッセンジャーの2種類をサポートする。このほか、Skypeも将来的なサポートを約束しており、動画チャットなども可能になるという(写真=左)。メール送受信に使う相手の連絡先は「People Hub」で一元管理する。これは、Windows 8などでも採用する予定の「複数のSNSサービスを組み合わせて統合的なアドレス帳を作る」という「People」機能をそのまま流用しており、メニュー選択でPeopleから直接コンタクトを取ることも可能だ。アドレス帳はMicrosoftアカウントを通じてクラウド側で一元管理しており、Windows 8ともデフォルトで同期している(写真=右)

 基本的には、従来からあるHotmailのシステムを踏襲したOutlook.comというが、いくつかの機能で使い勝手を改良している。例えば、メールフィルタの機能を強化して、Facebookなどのアップデート、定期的に送られてくるニュースレターなど、通常のInboxとは別に、フィルタを利用した一覧表示の切り替えが可能だ。また、フォルダ振り分けルールも、インテリジェント化しており、「繰り返しメールが送られてくるが、スパムというわけではなく、定期的にチェックが必要」といったメールをスケジュール化して定期的に自動整理するなど、運用の柔軟性が向上している。「絵文字」「キーボードショートカットのカスタマイズ」といった機能もサポートする。なお、従来のHotmailユーザーが当該IDでOutlook.comにログインすると、そのままOutlook.comへアップグレードしてしまうため、この対応策として「Hotmailに戻す」というオプションも用意している。

メールフィルター機能も強化した。ニュースレターやSNSのアップデート、あるいは、指定した特定ユーザーグループなど、ワンアクションのメニュー選択で該当するカテゴリのメールを切り替え表示できる(写真=左、中央)。また「繰り返しメールが送られてくるが、スパムというわけではなく、定期的にチェックが必要」といった宛先のメールについて、スケジュールを設定して定期的に整理する機能を提供する。Microsoftではこうしたメールを「グレーメール」と呼んでいる(写真=右)

絵文字もメール送受信に利用できる。デザインは独自のもの(写真=左)。Outlook.comは、Hotmailのアップデート版に相当する扱いになっており、そのまま何も考えずに従来ユーザーがOutlook.comにアクセスすると、ページがそのままOutlook.comベースのものに移行してしまう。従来のインタフェースを望むユーザーは、設定メールから一時的にHotmailへと戻すことが可能だ(写真=中央)。Outlook.comでは従来のOutlookで使えたショートカットがそのまま利用できる。ただし、ほかのメールソフトに慣れたユーザーのために、ショートカット方式を変更できる(写真=右)

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