見落としがちな基礎体力、「Sony Tablet S」の音に注目しよう野村ケンジのぶらんにゅ〜AV Review(2/2 ページ)

» 2012年08月21日 09時22分 公開
[野村ケンジ,ITmedia]
前のページへ 1|2       

高級イヤフォンを使いたくなる音

 肝心のサウンドはというと、これがなかなかにレベルが高い。まずイヤフォン出力に関しては、ウォークマンとイコールとまではいかないが、あまたあるタブレット製品のなかではかなりの優良さを誇っている。ポイントは、S/Nの良さと音数の多さ。ノイズ感が(一般的なタブレット製品に比べて)格段に低いため、ディテールが細部までしっかりと感じ取られるし、おかけで音楽が抑揚高く、ダイナミックにも聴こえる。このクオリティーを持ち合わせていれば、高級イヤフォンを使う価値も十分にある。Xperiaを卑下するわけではないが、携帯電話系とは一線を画す「音質のソニー」の面目躍如といえるサウンドだ。

DLNAによる音楽再生もなかなかのレベル

 いっぽうで、DLNA再生もなかなかのレベルだった。こちらはイヤフォン出力ほどの差があるわけではないが、少なくともiPadとの比較では、ざわつき感のない、よりピュアなイメージのサウンドとなってくれた。もっとも、こちらは音質にこだわる人が気にするレベルの差であること、使い勝手に関してはいまだAirPlayに一日の長があることなどもあって、DLNA再生のクオリティーを理由にわざわざ“買い換える”ほどまでの必要性は感じない。逆にいえば、手軽なヘッドフォン出力をメインに使うケースでは、Sシリーズはとても魅力的な製品といえる。

音質評価 Sony Tablet S(ヘッドフォン出力)
解像度感 (粗い−−○−−きめ細かい)
空間表現 (ナロー−−−○−ワイド)
帯域バランス (低域強調−−−−○フラット)
音色傾向 (迫力重視−−○−−質感重視)
icon
前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年04月19日 更新
最新トピックスPR

過去記事カレンダー