LaVie ZおよびLaVie GタイプZの基本スペックは、超低電圧版の第3世代Coreプロセッサー・ファミリー(Core i7-3517UかCore i5-3317U)、4Gバイトのメインメモリ(シングルチャネル/固定)、高速SSD(256Gバイトか128Gバイト)、1600×900ドット表示の13.3型ワイド液晶ディスプレイとなる。
まずこのスペックでいわゆる“こだわりユーザー”より不満が出そうなのは「メモリが4Gバイト固定」というところだろう。筆者もWindows 3.1時代(メモリ容量が快適さに占める影響が大きく、かつメモリ自体が高価だった時代)からのトラウマを引きずっている世代の人間なので「とりあえずメモリだけは余裕を持ちたい」と思う人の気持ちはよく分かる。
だが、最近まで容量4GバイトしかないモバイルノートPCをメインで使っていたのだが、4Gバイトで困る場面はまったくといっていいほどなかった。
RAW現像や動画編集といった“重い”作業は最初から別のPCでやることにしているからだ。現実的に考えて、軽さにプレミアムがあるこういった性格のモバイルノートPCでそんな重い作業を本格的にやりたいなどという人、さほど多くはいないだろう。それが主目的なら別のを買えばいいと思います……ということで、今ではすっかり「Windows 7搭載Ultrabookのメモリは、4Gバイトで別にいい」と思うようになった。「ただし、イケメンに限る」(編注:どこかぶっ飛んだ好みの仕様で、何らかの妥協はあってないようなものととらえられるPCである)という条件付きではあるが。
もっとも、PCの使い方は人それぞれであり快適さの感じ方もまたそれぞれなので、押しつける気はもちろんない。ただ、オールインワンではないモバイルノートPCのメモリ容量は、今の時代となってはすっと割り切っても意外と後悔しない要素だと思う。
多少の不満があっても、その割り切りを決断させる「徹底した決め手」があればよい。それは人によってはデザインであり、画素密度であり、また軽さだったりする。LaVie Zには「875グラム」という突出した軽さに、その価値がこってりある。
(続く)
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