9月21日8時から販売が始まった「iPhone 5」。社長やCMキャラクターが登場し、華やかなイメージのKDDIデザイニングスタジオやソフトバンク銀座とは異なり、日本のAppleファンの“メッカ”であるアップルストア銀座の販売開始の“儀式”は、いつも通りスタッフの朝礼から始まった。
新製品発売日のアップルストアは、いつもよりたくさんのスタッフが1階フロアに集まり、ガラス張りの店内で自らを鼓舞するように歓声を上げる。外から見ていると、まるで中で何かイベントでもやっているかのように見える。こうしたスタッフのテンションの高さは、キャリアショップでは見られないもので、この雰囲気も含めてアップルストアの発売イベントおなじみの光景となっている。
午前7時58分頃、販売開始直前のタイミングでは、行列は銀座通り口の交差点の先まで伸びていた。並んでいた人たちはおよそ750人ほどだという。アップルストアでは事前の予約を受け付けていないため、21日の朝から並びに来た人は、すべて当日購入を目指してきた人たち。おのずと予約販売をする店舗よりも行列が長くなるが、行列に並ぶ人たちは「並ぶこと」自体を楽しんでいる。さまざまなコスチュームやプラカードを身につけ、周りにいる人たちとのコミュニケーションを楽しみ、“同じ目的”を持つ者同士の連帯感を味わう。ちなみにアップルストア銀座では、ソフトバンクモバイル、KDDIどちらのiPhone 5でも購入できるが、特に列は分けられていなかった。色のチョイスとともに、直前までキャリア選びで迷っていた人もいたようだ。
そしてカウントダウンは、銀座4丁目にある和光の鐘が8時を伝えるのと同時に始まった。カウントが「ゼロ!」になると、歓声とともにハイタッチで並んでいた人たちを迎え入れる。最初に店内に入れたのは、新規契約、もしくは機種変更の人たち。MNP(番号ポータビリティ)を利用する人は、受け付け開始が9時からとのことで、残念ながらしばらく列に残って待つことになった。
先頭の男性は、先週の土曜日(9月15日)から並び始めたそうで、契約が終わって店を出る際に、スタッフに「1週間お世話になりました! また買いに来ます!」とあいさつ。スタッフから暖かい拍手で送られた。店頭では、購入したばかりのiPhone 5 ホワイト&シルバーを掲げてポーズ。満足げな表情を見せた。
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