ノートン360 マルチデバイス最大の特徴は、1本でWindows/Mac OS X/Androidを保護できる点だ。また、ノートンIDによるWebベースのライセンス管理により、どこにいてもどのデバイスからでも、1つのIDで複数のライセンスを一元的に管理できる。
シマンテックシニアプロダクトスペシャリストの林氏は「個別のプラットフォームに向けた製品を1パッケージにすることで“マルチデバイス対応”をうたう他社製品もあるが、アクティベーションの更新といったライセンス管理はかえってはんざつになってしまう」と指摘し、クラウドベースの「ノートンマネジメント」で管理できるノートン360 マルチデバイスのメリットを強調する。
同氏は「ノートンマネジメントによって、各デバイスのセキュリティ状態の確認や、インストール/アンインストールもリモートで行うことができます」と語り、1つのパッケージ(3つのライセンス)を使ったユーザーシナリオを紹介。自宅のPCとスマートフォン、実家の古いPCでノートン製品を活用している環境から、実家の新しいMacにライセンスを移動する、という一連作業が簡単にできることを示した。
このほか、ノートン360 マルチデバイスではユーザーインタフェースが刷新されたほか、Windows 8向けのタイルUI(ノートンスタジオ)も用意された。ノートンスタジオでは、ノートンマネジメントに登録されているステータスが表示されるため、Webベースのノートンマネジメントにログオンしなくても各デバイスの状況を確認できるので便利だ。
ノートン360 マルチデバイスでは、パフォーマンス面でも高速化が図られている。インサイトの技術をファイアウォールに統合したことで、スキャンの頻度を削減したほか(通信にかんしてはスキャンの必要性を先に判断し、グレーの場合のみスキャンを実行)、さまざまなチューニングを施したという。
吉田氏は、Windows 8+Windows Defenderの組み合わせよりも、Windows 8+ノートン360のほうが50%高速でありながら、Windows Defenderで検知できなかった脅威を100%検知したという結果を示して「Windows 8+ノートン360のほうが速くて安全だ」と自信を見せる。
さらにモバイルユースを視野に改良を施し、バッテリー消費にも注目。従来から搭載されているアイドル時のスキャンやレジュームダウンロードに加え、再起動せずにソフトウェアアップデートができるようになったほか、AC接続/バッテリー駆動の違いによる動作モードの変更や、利用するネットワークの帯域によって定義ファイルの更新頻度を変えるブロードバンドメーターが無線のSSIDごとに設定可能になった。また、高速なストレージとして利用者が増えているSSDにも最適化し、スキャン速度を向上したとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.