緊急レビュー:「Let'snote AX2」の変形プレイに驚け!「板のようなLet'snote」って君は信じられるか?(3/5 ページ)

» 2012年09月26日 14時00分 公開
[長浜和也(撮影:矢野渉),ITmedia]

薄型ボディのアイソレーションキーボードの使い勝手は?

 肝心のクラムシェルタイプのノートPCとして、Let'snote AX2の使い勝手はどうだろうか。11.6型ワイド液晶ディスプレイの解像度は1366×768ドットで、このサイズのディスプレイを搭載するUltrabookやノートPCとしては採用例が多い。ただし、ZENBOOK Prime UX21A、そして、IFA 2012で公開となったVAIO Duo 11など、同じサイズでも1920×1080ドットの解像度を持つモデルも存在することや、そこまでいかないまでも、12.1型ワイド液晶ディスプレイを搭載するLet'snote SX2やLet'snote NX2の解像度が1600×900ドットであるのを見ると、Let'snote AX2もここまで解像度を上げるのは無理ではないようにも思える。これは、「作業効率のためには少しでも高い解像度を」と考える評価担当者のバイアスのかかった意見かもしれない。価格を重視するなら1366×768ドットというパナソニックの選択は妥当だ。ただ、高い価格を承知で選べるマイレッツ倶楽部のプレミアムモデルで1600×900ドットという構成があってもいいだろう。

 ディスプレイ以上に気になるのがキーボードだ。Let'snoteの幅と奥行きは特にコンパクトではなく、キー配置とレイアウトに無理はない。Let'snoteでは初めてとなるアイソレーションタイプを採用したが、実測のキーピッチは標準サイズで横方向約18ミリ、縦方向約15ミリ。キートップサイズは横方向約14.5ミリに縦方向約11ミリを確保している。文字入力でキーボードを長時間使っていても、狹くて指の動きが不自然になったり指がすれたりしてストレスがたまることはない。

 問題なのは、ボディが薄くなった影響を受けて約1.2ミリとなったキーストロークだ。もともと、Let'snoteシリーズは、キーストロークがThinkPad Classicに比べて浅めであったが、Let'snote SXシリーズとLet'note NXシリーズでさらに浅くなり、Let'snote AX2はもっと浅くなった。ただ、薄型ボディを重視するUltabookの多くのモデルもキーストロークは1ミリから1.2ミリ程度が多い。それらのモデルと比べて、キーストロークは特に浅いわけでない。キーを押した感触は、はっきりと認識できるし、押し込むときキーの揺らぎやがたつき、通常の力でたたいたぐらいではたわみは発生しないなど、ノートPC(特に評価担当者はThinkPad X200を通常使っているのでなおさらかもしれない)を使っている身には、押した感触が物足りないものの、強度に不安を感じることはなかった。

 ポインティングデバイスは、Let'snoteで長らく採用してきた円形のホイールパッドではなく、角型のマルチタッチ対応タッチパッドを搭載する。パナソニックは、タッチ操作を多用することになるWindows 8で使う入力デバイスとして、画面との関係が把握しやすい角型を導入することにしたと説明している。タッチパッドのサイズは実測で約93(幅)×53(奥行き)ミリで、手前側に約33(幅)×10(奥行き)ミリのクリックボタンが2つとクリックボタンに挟まれて約20(幅)×5(奥行き)ミリの「HOLD」ボタンが並ぶ。パームレストの奥行きは実測で約89ミリを確保している。

11.6型ワイド液晶ディスプレイの解像度は1366×768ドットで、10点同時タッチに対応するタッチパネルを内蔵する。ディスプレイの上部には、Webカメラ、そしてタブレットPCで使うWindowsボタンを用意する(写真=左)。キーボードはアイソレーションタイプを採用した。キートップはこれまでのLet'snoteと同じリーフ形状を継承する。キーストロークは1.2ミリを確保している。ホイールパッドも角型のタッチパッドに変わった(写真=右)

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