10月1日に発表したVAIO Lの新製品は、CPUとタッチパネル搭載の有無、そして、データストレージの容量が異なる3モデルが登場する。ミドルレンジモデルとバリューモデルでは2色のカラーバリエーションも用意する。
すべてのモデルで、OSに64ビット版 Windows 8を導入する。また、従来モデルと同じく、24型ワイド液晶ディスプレイを採用して、解像度は1920×1080ドットのフルHDに対応する。2012年6月に登場の夏モデルで導入した高画質化エンジン「X-Realty」を新モデルでも実装しており、ソニーの液晶テレビ「BRABIA」に相当する画像の高精細化やノイズ低減、色再現性をVAIO Lシリーズでも利用できる。
音声出力環境では、ソニー独自の音質補正技術の「S-Force3D」に出力6ワット2基のステレオスピーカーと出力8ワットのサブウーファのスピーカー構成を採用し、BRAVIAシリーズとUIを共通にしたNUXメニューの導入など、夏モデルで取り入れたサウンド機能を新モデルでも継承している。
なお、新モデルでは、タッチ操作関連機能で従来の「Edge Access」を廃止して、リモコンや本体搭載ボタンで行うようになった。また、標準付属のキーボードは、Windows 8の対応でWindowsキーのデザインを変更し、リモコンでもMedia Center機能の廃止に伴って、MicrosoftアイコンをVAIOボタンに変更している。このリモコンに用意したVAIOボタンの機能は、キーボードのVAIOボタンと同じになる。
また、テレビ視聴録画アプリケーションの「Giga Pocket Digital」は、Windows 8のデスクトップアプリとして対応するほか、自動録画や番組おすすめ、ユーザーの好みを学習する「VoyAgent」など、ユーザーの利用動向解析機能や番組で提供するテレビメタデータ利用機能を削除し、「おまかせ・まる録」「オートチャプター」「ダイジェスト再生」「エンドポータル機能」のみと機能をシンプルにした。
上位モデルの「SVL24129CJ」は、夏モデルと同様に、グラスレスのステレオ立体視再生をサポートするほか、静電式のタッチパネルを内蔵して10点同時入力のタッチ操作に対応する。CPUは、夏モデルと同じ第3世代Coreプロセッサー・ファミリーのクアッドコアタイプながら、動作クロックが高いCore i7-3630QM(2.4GHz、Turbo Boost Technology有効時で最大3.4GHz)に変更した。また、データストレージのHDDも容量を3Tバイトと夏モデルから増やしている。
Intel HM67 Expressチップセットと、DDR3-1600で容量8Gバイト(4Gバイト×2枚の構成)のシステムメモリ、そして、外付けGPUとしてGeForce GT 640M(グラフィックスメモリは2Gバイト)を実装する構成は夏モデルと共通だ。光学ドライブはBDXL対応でスロットローディングタイプのBlu-ray Discドライブを内蔵する。テレビチューナーは、地上デジタル、BS、110度CSデジタル対応を2基搭載するほかに、地上デジタル対応チューナーを用意して「スグつくTV」に対応する。
無線接続機能は、IEEE 802.11b/g/n準拠の無線LANとBluetooth 4.0+HSが利用できる。メモリーカードスロットは、メモリースティック デュオとSDメモリーカード兼用スロットを1基備える。このほか、本体搭載のインタフェースには、3基のUSB 3.0に4基のUSB 2.0、IEEE 1394そして、HDMI入力にHDMI出力などをそろえる。また、有効100万画素のWebカメラでは顔認識機能が利用できる。
ミドルレンジモデルは、ホワイトモデルの「SVL24128CJW」とブラックモデルの「SVL24128CJB」を用意する。なお、SVL23128CJWのカラーリングは、背面がホワイト、前面のディスプレイベゼルがブラックの組み合わせになる。
夏モデルでは最上位モデルのみだった静電式のタッチパネルをミドルレンジでも搭載して10点同時のタッチ操作が利用できる。ただし、ステレオ立体視表示には対応しない。また、グラフィックス機能はCPUに統合するIntel HD Graphics 4000を利用する。Webカメラは有効画素数131万画素で“Exmor for PC”CMOSセンサーを搭載する(顔認証機能はサポートしない)。
搭載するCPUやシステムメモリ容量、テレビチューナーにデータストレージに光学ドライブ、本体搭載のインタフェースに無線接続など、そのほかのハードウェア構成は上位モデルのSVL24129CJBと共通する。
バリューモデルは、ホワイトモデルの「SVL24126CJWI」と、ブラックモデルの「SVL24126CJB」を用意する。ホワイトモデルは、背面だけでなく正面のディスプレイベゼル、そして、キーボードとマウス、リモコンもホワイトで統一する。
搭載するディスプレイサイズと解像度は上位モデルと共通するが、タッチパネルは内蔵しない。CPUは、デュアルコアのCore i5-3210M(2.5GHz、Turbo Boost Technology有効時で最大3.1GHz)を採用し、システムメモリはDDR3-1600を4Gバイト(4Gバイトメモリ1基)、データストレージは容量2TバイトのHDDという構成で、グラフィックス機能はCPUに統合するIntel HD Graphics 4000を利用する。そのほかの、テレビチューナーにデータストレージに光学ドライブ、本体搭載のインタフェースに無線接続などのハードウェア構成は、ミドルレンジモデルのSVL24128CJB、SVL24128CJWと共通する。
出荷開始は、SVL24129CJBとSVL24128CJB、SVL24128CJWが11月3日、SVL24126CJBとSVL24126CJWIが10月26日の予定だ。店頭モデルの実売予想価格は、SVL24129CJBが24万円前後、SVL24128CJBとSVL24128CJWが21万円前後、SVL24126CJBとSVL24126CJWIが17万円前後になる。
ユーザーが構成を選択できるVAIOオーナーメードモデルは、データストレージにSSD(容量は256Gバイトと512Gバイトを用意)を選べるほか、OSではWindows 8 Professionalを選択候補に用意する。また、CPUの、Core i7-3840QMやCore i7-3740QM、システムメモリ容量、そしてチューナーなしなど、店頭モデルにない構成が選択可能になっている。
VAIO L店頭モデルの概要(その1) | ||||||||
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シリーズ名 | モデル名 | タイプ | 従来比較 | CPU | メモリ | HDD | OS | 実売 |
VAIO L | SVL24129CJB (ブラック) | 液晶一体型 | CPU強化、HDD強化、Win 8採用 | Core i7-3630QM (2.4GHz/最大3.4GHz) | 8GB (DDR3) | 3TB | 64ビット版 Windows 8 | 24万円前後 |
SVL24128CJB・W (2色) | 液晶一体型 | CPU強化、HDD強化、タッチパネル採用、Win 8採用 | Core i7-3630QM (2.4GHz/最大3.4GHz) | 8GB (DDR3) | 3TB | 64ビット版 Windows 8 | 21万円前後 | |
SVL24126CJB・WI (2色) | 液晶一体型 | Win 8採用 | Core i5-3210M (2.5GHz/最大3.1GHz) | 4GB (DDR3) | 2TB | 64ビット版 Windows 8 | 17万円前後 | |
VAIO L店頭モデルの概要(その2) | ||||||||
シリーズ名 | モデル名 | 液晶 | 解像度 | チップセット | 光学ドライブ | GPU | TV/オフィス | 重量 |
VAIO L | SVL24129CJB (ブラック) | 24型ワイド (グラスレス3D、タッチパネル) | 1920×1080 | Intel HM76 | BDXL対応Blu-ray Disc | GeForce GT 640M | 3波デジ×2、地デジ×1/Office Home and Business 2010 | 約11.9キロ |
SVL24128CJB・W (2色) | 24型ワイド (タッチパネル) | 1920×1080 | Intel HM76 | BDXL対応Blu-ray Disc | CPU統合 (HD 4000) | 3波デジ×2、地デジ×1/Office Home and Business 2010 | 約11.5キロ | |
SVL24126CJB・WI (2色) | 24型ワイド | 1920×1080 | Intel HM76 | BDXL対応Blu-ray Disc | CPU統合 (HD 4000) | 3波デジ×2、地デジ×1/Office Home and Business 2010 | 約11.5キロ | |
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