薄型ボディの新デザイン採用、視線で操作できる液晶一体型PC――「FMV ESPRIMO FH」2012年PC秋冬モデル

» 2012年10月19日 10時30分 公開
[池田憲弘,ITmedia]

視線でCharmメニューを呼び出せる!

photo FH98/JDはタッチ操作対応ディスプレイを搭載する。一方で3D立体視機能は省かれた

 富士通の「FMV ESPRIMO FH」はAV機能重視の液晶一体型PCだ。2012年秋冬モデルも従来通り、23型ワイド液晶を搭載する「FH98/JD」「FH77/JD」と、21.5型ワイド液晶を搭載する「FH56/JD」「FH54/JD」の計4モデル展開となる。

 出荷開始日は2012年10月26日で、価格はオープン。想定実売価格はFH98/JDが27万円強、FH77/JDが24万円前後、FH56/JDが21万円前後、FH54/JDが16万円前後となる。

 今回の新モデルでは、全機種でOSが64ビット版のWindows 8となったほか、23型モデルの2機種が新デザインを採用し、ディスプレイが従来モデルよりも約1センチ薄くなり、軽くなった。最上位モデルのFH98/JDは、液晶ディスプレイにタッチパネルを搭載し、視線による操作にも対応した一方で、3D立体視機能は省かれている。

 スペック面では、CPUがCore i7-3610QM (2.3GHz/最大3.3GHz)から、Core i7-3630QM(2.4GHz/最大3.4GHz)に強化されたほかは、夏モデルから大きな変化はなく、メモリは8Gバイト(4Gバイト×2、最大16Gバイト)、ストレージは3TバイトHDD(7200rpm)、光学ドライブはBDXL対応Blu-ray Discドライブとなる。なお、Blu-ray Discドライブにメディアを挿入すると自動でPCが起動する。23型ワイドのIPS液晶ディスプレイの解像度は1920×1080ドットだ。

 テレビ機能については、従来通りデジタル3波(地上デジタル/BSデジタル/110度CSデジタル)対応テレビチューナーを搭載し、「長時間15倍ダブル録画」を利用できる。新モデルでは外出先からでもスマートフォンやノートPCを使い、テレビの録画予約が行え、約5秒でテレビが起動する“クイックテレビ”機能が3波対応となった(従来は地上デジタル放送のみ)。このほか、パイオニア製(8ワット+8ワット)の大口径スピーカーを新たに採用するなど、動画視聴に特化した強化が施されている。

 視線による操作は、写真の先送りや戻しのほか、Charmメニューの呼び出しが可能だ。Charmのほかにも隠れたタスクバーの呼び出しも行える。

 FH77/JDはタッチパネルを搭載しないこと以外は、FH98/JDと共通の仕様となる。視線による操作には対応しないが、代わりにワイヤレスタッチパッドが付属する。なお、カラーバリエーションはルビーレッドが省かれ、シャイニーブラックとスノーホワイトの2色展開となる。

photophoto FH77/JDはディスプレイがタッチ操作に対応しない代わりに、ワイヤレスタッチパッドが付属する。カラーバリエーションはルビーレッドがなくなり、シャイニーブラック(写真=左)とスノーホワイト(写真=右)の2色展開となった

下位モデルもすべてデジタル3波対応に

 21.5型ワイド液晶ディスプレイを搭載する下位モデルは、ダブルチューナーを搭載するFH56/JDと、シングルチューナーのFH54/JDの2モデルを用意する。FH54/JDは、チューナーが地上デジタルからデジタル3波対応になり、映像入力インタフェースにHDMIが加わった。FH56/JDはクイックテレビ機能のデジタル3波対応、スマートフォン連携の録画予約対応などテレビ機能を強化した。また、両モデルともCPUを強化している。

 FH56/JDの主な仕様は、液晶ディスプレイのサイズ以外はFH77/JDとほぼ共通だ。ワイヤレスタッチパッドが付属しない。FH54/JDは、CPUがCore i3-3110M(2.4GHz)、HDDの容量は1Tバイト(7200rpm)、メモリは4Gバイト(4Gバイト×1)となる。

photophotophoto 下位モデルはCPU強化やテレビ機能の強化など、小幅なアップデートとなった。FH56/JDのカラーバリエーションはシャイニーブラック、ルビーレッド、スノーホワイトの3色で、FH54/JDのカラーバリエーションはシャイニーブラックとスノーホワイトの2色となる

 インタフェースは全モデル共通で、USB 3.0を3基、右側面にUSB 2.0を3基(左側面にある1基は電源オフUSB充電機能対応)、SDXC対応SDメモリーカード/メモリースティックPRO対応のカードスロット、音声入出力、HDMI入力(3D映像は不可)、約92万画素のWebカメラを備える。ネットワーク機能はIEEE802.11a/b/g/nの無線LANとギガビットLAN、Bluetooth 4.0+HSを利用できる。また、最上位モデルのFH98/JDは液晶背面に「ナノイー」発生ユニットを搭載する。

 オフィススイートはOffice Home and Business 2010を採用する。本体サイズと重量は、23型ワイドディスプレイ搭載モデルが571(幅)×209(奥行き)×437(高さ)ミリで、約9.8キロ(FH98/JDの場合)。21.5型ワイドディスプレイ搭載モデルは518(幅)×175(奥行き)×410(高さ)ミリで、約7.6キロ(FH56/JDの場合)。

 富士通直販サイト「WEB MART」のカスタムメイドモデルでは、CPUをPentium B980に変更できるほか、FH77/JDにしか標準で付属しないワイヤレスタッチパッドを添付可能だ。最小構成時の価格は23型モデルが17万1800円(税込み、以下同)、21.5型モデルが9万6800円となる。

FMV ESPRIMO FH店頭モデルの概要(その1)
シリーズ名 モデル名 タイプ 従来比較 CPU メモリ HDD OS 実売
ESPRIMO FH FH98/JD 液晶一体型 新デザイン、CPU強化、Win 8採用 Core i7-3630QM(2.4GHz/最大3.4GHz) 8GB(DDR3) 3TB 64ビット版Windows 8 27万円強
FH77/JD(2色) 液晶一体型 新デザイン、CPU強化、HDD強化、Win 8採用 Core i7-3630QM(2.4GHz/最大3.4GHz) 8GB(DDR3) 3TB 64ビット版Windows 8 24万円前後
FH56/JD(3色) 液晶一体型 CPU強化、Win 8採用 Core i7-3630QM(2.4GHz/最大3.4GHz) 8GB(DDR3) 2TB 64ビット版Windows 8 21万円前後
FH54/JD(2色) 液晶一体型 CPU強化、Win 8採用 Core i3-3110M(2.4GHz) 4GB(DDR3) 1TB 64ビット版Windows 8 16万円前後
FMV ESPRIMO FH店頭モデルの概要(その2)
シリーズ名 モデル名 液晶 解像度 チップセット 光学ドライブ GPU TV/オフィス 重量
ESPRIMO FH FH98/JD 23型ワイド(タッチパネル) 1920×1080 Intel HM76 BDXL対応Blu-ray Disc CPU統合(HD 4000) 3波×2/Office Home and Business 2010 約9.8キロ
FH77/JD(2色) 23型ワイド 1920×1080 Intel HM76 BDXL対応Blu-ray Disc CPU統合(HD 4000) 3波×2/Office Home and Business 2010 約8.9キロ
FH56/JD(3色) 21.5型ワイド 1920×1080 Intel HM76 BDXL対応Blu-ray Disc CPU統合(HD 4000) 3波×2/Office Home and Business 2010 約7.6キロ
FH54/JD(2色) 21.5型ワイド 1920×1080 Intel HM76 BDXL対応Blu-ray Disc CPU統合(HD 4000) 3波/Office Home and Business 2010 約7.2キロ
富士通 FMV ESPRIMO FH

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