世界のTOSHIBAが放つ、Windows 8時代の新たなPCのカタチ──可変Ultrabook「dynabook R822」検証メカニカルなヒンジ機構にうっとり(4/4 ページ)

» 2012年10月25日 16時45分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]
前のページへ 1|2|3|4       

Windows 8の利用において不満のないパフォーマンス

photo 256GバイトSSD搭載の評価機におけるCrystalDiskMark 3.0.1の計測結果

 今回の評価機は最終仕様決定前の試作機であり、また、店頭モデルの128Gバイトより多い256GバイトのSSDを搭載している。下記のベンチマークテストはあくまで参考としてみてほしい。

 なお、OSが64ビット版Windows 8ということもあり単純な比較はできないものの、PCMarkや3DMarkなどの定番ベンチマークテストでは、(今回の評価機においては)同じ型番のSSDを搭載するLaVie Z(こちらのCPUは、より高速なCore i7-3517Uを搭載)に近いスコアが出ていた。

 また、Windows 8+SSDの効果か、実測の起動時間も9秒ちょっとと、非常に高速だ。もちろんWindows 8環境での日常的な操作において、パフォーマンス面での不満はまったく感じない。


dynabook R822(R822/T8GS 参考評価機)   Score
Windows 8エクスペリエンスインデックス プロセッサ 6.9
メモリ(RAM) 5.9
グラフィックス 4.8
ゲーム用グラフィックス 6.2
プライマリハードディスク 8.1
PCMark 7 PCMarks 4398
LightWeight Score 2853
Productivity Score 2047
Creativity Score 8697
Entertainment Score 2962
Computation Score 14825
System Storage Score 5202
PCMarkVantage 1.0.2.0 PCMark Score 11007
Memories Score 6859
TV and Movies Score N/A
Gaming Score 8515
Music Score 13056
Communication Score 12363
Productivity Score 12601
HDD Score 37437
3DMark06 1.2.0 3DMarks 4507
SM2.0 Score 1438
HDR/SM3.0 Score 1929
CPU score 3021
3DMarkVantage 1.2.0 3DMark Score/Entry 11089
GPU Score/Entry 12533
CPU Score/Entry 8240
3DMark Score/Performance 2934
GPU Score/Performance 2417
CPU Score/Performance 8211
CrystalDiskMark 3.0.1 Sequantial Read 457.2MB/s
Sequantial Write 266.2MB/s
512K Read 317.3MB/s
512K Write 252MB/s
4K Read 20.11MB/s
4K Write 47.91MB/s
4K QD32 Read 300.6MB/s
4K QD32 Write 107.5MB/s

 バッテリ動作時間は、BBench1.01(海人氏作)でテストする。IEEE802.11n無線LANで接続(Bluetoothはオフ)し、「60秒間隔でのWeb巡回(10サイト)」「10秒間隔でのキーストローク」、WebブラウザはInternet Explorer 10(64ビット版)の設定で、バッテリー残量2%で休止状態へ移行するまでの時間を計測した。

 結果は、電源プラン「バランス」、ディスプレイ輝度「40%固定」の設定で約3時間35分、同じく「eco」「20%固定」で4時間27分だった。公称値の約6時間には及ばず、モバイル環境のみでガンガン使うにはやや短い結果だが、業務シーン、あるいは移動中の動画再生や自宅/屋内での持ち運び用途には存分に活用できる実力は持っているといえる。

 静音性は、低負荷時は動作していることが分かる程度の音だが、使い続けていると瞬間的に少し目立つ(暗騒音35デシベルにて、40〜41デシベルくらい)の音がすることがあった。とはいえ、3D描画など高負荷な処理をしてもそれほど大きくならない。発熱は後面に排熱口があり、その付近はやや熱くなるが、普段使い時においてはキーボード面やパームレストまで熱は伝わってこない。

 ※今回の評価は最終仕様決定前の試作機で行っております。ハードウェアおよびソフトウェアの仕様・機能・パフォーマンスは、製品版と一部異なる可能性があります

可変Ultrabookはユーザーエクスペリエンスを新時代へと導く

photo  

 さて、dynabook R822店頭モデルの発売時実売価格は15万円前後となっている。こちら、最近のノートPCの相場からすれば安価とは言えないかもしれないが、新設計の変形機構を搭載したコンバーチブルマシンであること、OfficeやAdobe Photoshop Elements 10/Premiere Elements 10をバンドルしていることを考えれば割高感はない。むしろ開発コストなどを考慮すれば、ずいぶんがんばっていると評価したい。

 変形機構を持つWindows 8搭載PCとしては、すでにVAIO Duo 11やLet'snote AXといった製品とともに、なにやら“Windows 8のハヤリなスタイル”的になっているだけに驚きこそ少ない。ただし、洗練されたシステムレスポンスと優れたタッチ体験を提供するWindows 8の登場を機会に、その特徴を生かしたこういった製品が続々と登場してきている状況は、新しい時代が到来しつつあることを実感させる。本製品もまた、前述したコンバーチブルスタイルのPCと同様にモバイルデバイスのユーザーエクスペリエンスを新時代へと導く製品の1つだ。

 本体重量を考慮すると、スマートフォンやピュアタブレットのように電車の中で気軽に取り出して……というわけにはいかないかもしれないが、これまでのノートPCと遜色ないキーボード入力環境を備えつつ、Windows 8が提供する最新のタッチ環境をフルに体験することもできる。これは大きな魅力だ。

 また、10型クラスが一般的であるタブレットデバイスより大きなサイズのタッチディスプレイはなかなか新鮮で、複数人で情報を共有したい場面に最適である。“自宅モバイル”あるいは“オフィス内モバイル”で有効活用するマシンとして、特にプレゼンテーション用途(業務だけでなく、家族に何かを見せて説明するシーンも含めて)などで特に活躍してくれそうだ。


Webオリジナルモデルは、8Gバイトメモリが標準 256GバイトSSD+Officeなしの構成も選択可能

 ちなみに今回の試作評価機で搭載していた256GバイトSSDの仕様は、東芝の直販サイト“東芝ダイレクト”のWebオリジナルモデル「dynabook R822/WT8GS、WT9GS」として、さらに8Gバイトメモリとともにオーダーが可能だ。店頭モデルにはない、より高性能な仕様を望むならこちらをチェックしてみてほしい。



iconicon 東芝ダイレクトPC クーポンキャンペーン

前のページへ 1|2|3|4       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年04月17日 更新
最新トピックスPR

過去記事カレンダー