現時点において、日本での出荷を予定していないSurface RTだが、ニューヨークで32Gバイト版と「TypeCover」を購入できた。そのパッケージのデザインは非常にシンプルで、内容もSurface RT本体、ならびに電源アダプタ、6ページの簡易マニュアルのみの添付と簡素だ。
Surface RTは、本体の薄さだけでなく電源アダプタも非常にコンパクトで、携帯利用に便利と思われる。電源アダプタの本体側端子はマグネット装着で裏表がなく、上下どちらの向きに取り付けてもいい。MacBookの「MagSafe」のようなものをイメージするといいだろう。
本体を起動すると、まず言語設定を確認してくるが、Surface RTでは現時点で英語、スペイン語、フランス語の選択肢しかないため、とりあえず英語でのセットアップを行う。あとは、マシン名の入力やユーザーアカウントの設定など、Windows 8と同様のセットアップ項目が続く。順番に設定を行っていくと、チュートリアルを開始して、最後にスタート画面が出現する。このあたり、Windows 8とWindows RTで共通だ。
ただし、気になったことが2点ある。まず、GoogleアカウントとOutlook.comのアカウントが引き継げなかったことだ。通常、Windows 8では、セットアップ時点でOAuthを利用して接続するサービス(例えば、TwitterやFacebook)はMicrosoftアカウントに関連付けており、初期起動時であってもサービスを連携する形でセットアップが完了する。主に、メール取得を行うGoogleアカウントとOutlook.comでは、この設定を初期セットアップ完了後に別途行わなければならないが、Surface RTではこれらのサービスが接続した状態でセットアップが完了し、しかもログインに失敗して「メール」アプリを起動できない状態になってしまう。回避方法は、「ピープル」アプリで「設定」→「アカウント」メニューを表示し、該当するGoogleとOutlook.comのアカウントをいったん削除してから、「メール」アプリで再セットアップを行う形で対処できる。
もう1点は、“大量の”アップデートだ。初期起動状態で、デフォルトのインストールアプリが15本、Microsoft Updateが3本、さらに、オプションアップデート(Office)が1本と、いきなり膨大なデータ量を要するアップデートが発生する。特に、Officeのアップデートは、オプションとはいえ580Mバイトもある。貧弱なデータ通信回線しか使えない状況では、ダウンロードデータの多さを意識しておく必要がある。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.