ただ、これまでにはなかった新しい利用方法だけに、ユーザーの中には、クラムシェルスタイルとタブレットスタイルを切り替えて使う具体的なシーンが思いつかないかもしれない。それゆえに、クラムシェルスタイルで使うから、別にタブレット変形もタッチスクリーンもいらないというユーザーも少なくないだろう。しかし、クラムシェルスタイルとタブレットスタイルの切り替えは、意外なほど多くのシーンで有効だ。その典型的な利用場面を紹介しよう。
液晶ディスプレイを360度開いて、クラムシェルスタイルとタブレットスタイルを簡単に変身できるレッツノート AX2。しかし、それだけでユーザーが安心して使えるわけではない。ここに、レッツノートだからできるユーザー本意のアドバンテージを取り入れている。
まず、タブレットスタイルでキーボードが裏側に露出したままであるのが気になるユーザーもいるだろう。しかし、実際に使ってみると、最初に思っていたほど気にならない。そもそも、キーボード面のすべてがキーに占有されているわけではなく、半分はキーボード、半分はタッチパッドとパームレストを配置している。そのため、タブレットスタイルで縦表示にして、右手でタッチスクリーンを操作し左手で本体を持つという場合には、ヒンジ部を右側にすれば持ち手でキーボードに触れることはない。また、タブレットスタイルで横表示では、多くの場合で下半分を持つだろうから、ここでもヒンジ部が上に来るようにすれば問題ない。
また、レッツノート AX2の排気口は、クラムシェルスタイルで後部右側に来るように配置している。これはタブレットスタイルにおける縦表示と横表示で、高温になりやすい排気口がどこに来るかを明確に意識した設計になっている。ここで説明したように持つ限り、縦表示スタイルの場合は(持ち手に当たらない)右側面、横表示スタイルの場合には上側に排気口がくる。
もちろん、タブレットスタイルでキーボードに手や何らかの物体に当たっても、キートップが簡単に外れてしまわないように、従来のリーフ形状のキートップを継承しつつ、アイソレート仕様を採用することでキートップを外れにくくしている。また、タブレットスタイル時へ変形させると、自動的にキーボードとタッチパッドの入力をオフにして、誤動作を防止する機能も用意している。ここでも、タッチパッドの下に配置されたHOLDボタンを押せば、手動でオフにできる機能を用意することで、ユーザーの“自由度”をもたせている。
なお、タッチ操作は、クラムシェルスタイルにおいても操作性の向上に有効だ。Windows 8ではマルチタッチ操作を十分に意識したデザインのマンマシンインタフェースになっており、タブレットやスマートフォンで、いまや多くのユーザーが慣れ親しんでいるズーム操作などがPCでも利用できる。
レッツノート AX2のタッチパッドもサイズが大きくなり、マルチタッチに対応しているのだから、クラムシェルスタイルでディスプレイをタッチすることはなかろうと思うユーザーもいるかもしれないが、それは既存OSにおける考えにすぎない。例えば、Internet Explorer 10でURLの一部を入力するとオートコンプリートで、候補Webページをアイコン付きで表示するので、自然に画面をタッチしていることに気づくだろう(実際、自分がそうだった)。
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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2012年11月30日