液晶ディスプレイのサイズは11.6型ワイド、解像度は1366×768ドットに対応する。最近のモバイルノートPCではより高い解像度、高画素密度の表示に対応するニーズも強いが、低価格の製品だけにこれ以上を要求するのはお門違いだろう。
なお、Windows 8の動作要件としては、Windowsストアアプリを利用するには1024×768ドット以上、Windowsストアアプリのスナップ機能を利用するには1366×768ドットという内容があり、それはきっちり満たしている。
明るさや表示品質は5〜8万円くらいの価格帯のノートPCとしては標準的といえる。色味は目視でも青が強いことが分かるため、色にこだわるならば、調整したほうがよい。
表面は光沢仕上げなので、外光や照明などは映り込みやすい。一般的なTNパネルのため視野角は狭く、特に上下方向が狭い。液晶ディスプレイのチルト角度は最大で約135度まで開くので、見やすい角度に調整して使いたいところだ。ちなみに、評価機のヒンジは固すぎず緩すぎず、ちょうどいい固さという印象を受けた。
この液晶ディスプレイに、10点同時のマルチタッチに対応したタッチパネルを装備している点が、VivoBook X202Eの大きな特徴だ。タッチ操作を強く意識して開発されたWindows 8自慢のユーザーインタフェースをフルに体験できる。
とはいえ、最近はタッチパネル表面の摩擦の少なさ、触り心地のよさ、指紋の拭き取りやすさといった部分を強調するメーカーも出てきている。率直にいって、その辺りに関してVivoBook X202Eの品質は平凡な印象ではあるが、使いづらく感じるほどではない。意識して使い比べてみなければ、気にならないだろう。指の動きに画面の描画が滑らかに追従するWindows 8ならではの操作感は十分味わえる。
キーボードは、キートップのみを露出させたアイソレーションタイプで、標準的な6段配列だ。キーの配列にクセはないが、キーピッチは実測で横が約18.5ミリ、縦が約16.5ミリと、少し縦のピッチが狭い。また、最上段のファンクションキーやカーソルキーが小さめ(いずれも実測でのサイズが約12.5×約8ミリ)なので、人によっては少し慣れが必要かもしれない。
スイッチの強さは適度で悪くないが、素材が影響しているのか、タッチ感としてはやや頼りなく、人によってはカチャカチャとした音も気になるかもしれない。もっとも、キーボードユニットは剛性の高いボディにしっかり固定されている。したがって、強めにタイプしても、たわみなどは感じない。
最上段にはファンクションキーと共有でディスプレイの輝度や音量調整、無線機能のオン/オフを行うキーがある。ただ、このキー操作では無線LANとBluetoothの両方を一緒にオン/オフにすることしかできず、無線LANだけをオンにしたり、Bluetoothだけをオンにするといったことができない(Windows 8の設定メニューから個別にオン/オフを行うことは可能)。細かいことではあるが、ZENBOOKでは実現できていただけに気になった。
キーボードの手前には、タッチパッドとボタンを一体化したいわゆるクリックパッドを装備する。ASUSのドライバが導入されており、マルチタッチジェスチャーによる操作が可能だ。2本指でのスクロールやズーム、3本指でのページ送り/戻しといったおなじみの機能のほか、パッドの右端から左へのスワイプでチャームの表示、左端から右へのスワイプでWindowsストアアプリの表示といったWindows 8を便利に使える機能も加わっている。
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