2画面の表示方法については、以下の4種類の方法が用意されている。
・4つのモードを写真と動画で解説→液晶2枚でも17.4ミリ厚/1.25キロ:“2画面”IPSフルHD液晶が圧巻のUltrabook――「ASUS TAICHI」を体感する
トップカバーを開いた状態ではノートパソコンモードで、閉じるとタブレットモードへと移行する仕様だ。液晶ディスプレイの開閉という既存のノートPCで自然に行っていた動作だけで、変形なしにモードチェンジが行なえる。
また、外側に画面を表示させないことも可能で、本体左側面の画面ロックスイッチをオンにしておけば、通常のノートPCと同様に、トップカバーを閉じてもタブレットモードへは移行せず、そのままスリープ状態となる。
4つのモードをワンタッチで手軽に切り替えられる仕組みもある。キーボード右上のF12キー右隣に用意されている「TAICHIキー」を押すと、専用ユーティリティの「TAICHI Home」が起動し、4つのモードを選択することが可能だ。TAICHI Homeでは、モード切り替えのほか、PCの設定状態を表示するとともに、省電力、オーディオ、画面などTAICHI21を使いこなすためのツールや設定にアクセスできるようになっている。
TAICHI Homeからアクセスできるツールの中でも有効なのが、「Screen Share」というユーティリティ。これを使えば、デュアルスクリーンモード時の外側画面に写真や動画をスライドショー表示できるという優れものだ。
営業用のプレゼンに使えばインパクト抜群だし、公私問わず、見せびらかせるノートPCとしては現時点で最強ではないだろうか。トップカバーの開閉による切り替えギミックと合わせて披露すれば、(まだ周囲に入手した人がいなければ)TAICHI21のまわりに人が集まってくること請け合いだ。対面した相手や周囲の人々の注意を引きつけるためのツールとして、さまざまな応用が考えられる。
このように2画面の利用法は実によく考えられているが、使い勝手に関して気になった部分もいくつかある。特にTAICHI21を使い始めて間もないころは、ノートパソコンモードでも内側画面をタッチ操作したくなり(できるものと勘違いし)、思わず画面に触れてしまうことも少なくないだろう。
また、普段からタブレットの操作に慣れていると、タブレットモードから使うことをやめるとき、電源スイッチに手を触れるのにも少し抵抗がある。電源スイッチはノートPCと兼用だけに、スライド式のしっかりしたもので、タブレットモードのカジュアルな操作感に水を差す印象だ。
デュアルスクリーンモードでは、何かの拍子にマウスカーソルが拡張画面側に移動してしまうこともあるだろう。これに気付かないと、メイン画面側でまったく操作を受け付けられないと勘違いしてしまいがちだ。
これはデュアルディスプレイ環境では当然のことだが、TAICHI21では画面が内と外に分かれていて同時に見られないため、状況を把握しにくい面もある。TAICHI21はデュアルディスプレイ環境をあまり意識せず、2画面を使い分けられるだけに、はじめてのユーザーは戸惑うかもしれない。
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