そんな普通のPCとは違うAV志向に振ったコンセプトは、ひとまず使い始めですんなり実感できた。
VALUESTAR G タイプWには、ワイヤレスキーボード/マウスのほかにテレビ機能操作用の無線タッチパッド付きリモコンが付属する。無線式のため、家庭用AV機器の赤外線リモコンのようにリモコンの先をテレビの方向へ向けなくても、また間に障害物があっても問題なく操作できるのがすごく便利だ。
そして、リモコンの裏はタッチパッドになっている。これによりマウス操作の代替として、加えてWindows 8のタッチパネル操作と同等のジェスチャー操作が行える。Windows 8はタッチ操作をサポートするのも特長の1つだが、23型と大型画面の本機は相対的に画面との距離がやや離れる。手が届かない距離で使うのにタッチパネルでは逆に使いにくい。それなら無理してタッチパネルにするより、手元にあるリモコンへタッチ操作機能を実装しよう──というのがNECの考え方のようだ。
ともあれ、このリモコンとともに使うテレビ機能は、普通の家庭用液晶テレビそのものの使い勝手である。レコーダー機能を呼び出して録画した番組を再生するにしても、これまた見なれたレコーダー風のメニュー画面が表示され、そのままリモコンで視聴、録画予約、番組検索などの操作も自然に行える。
テレビ+レコーダー機能は“ぱっと観”機能のチューナー使用時を除き、Windows上で「SmartVision」と呼ぶテレビ機能統合アプリケーションで機能している。ただ、それを感じさせない使用感である。いわゆるPCでのテレビ機能ではなく、あくまでもAV機器として扱えるようにメニュー体系に工夫が凝らされているわけだ。
(続く)
次回は、YAMAHAサウンドシステムの“サウンド”をAV機器目線でチェックする予定です。
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