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5色展開のスリムボディで攻めるA4複合機――キヤノン「PIXUS MG6330」徹底検証“6色W黒”で文書も写真もOK(4/6 ページ)

» 2012年12月31日 13時45分 公開
[榊信康(撮影:矢野渉),ITmedia]
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iOS、Android、Windows RTに対応したアプリを用意

iPad Retinaディスプレイモデルで起動した「Canon Easy-PhotoPrint」。iPhone版、Android版、Windows RT版では画面のデザインが異なる

 スマートフォンやタブレットからのワイヤレスプリントおよびスキャンについては、従来と同じく専用アプリの「Canon Easy-PhotoPrint」を使用する。iPhone版(iPod touchにも対応)とiPad版はApp Storeから、Android版はGoogle Playから、Windows RT版はWindowsストアから、それぞれ無料でダウンロードすることが可能だ。いち早くWindows RT用のWindowsストアアプリを提供してきたことは興味深い。

 さすがにPC版のEasy-PhotoPrintと違って機能は絞り込まれており、印刷時の設定は用紙サイズ、用紙種別、フチの有無など必要最小限だ。色調整などは行えないので、画像の補正などは他のアプリを用いる必要がある。

 フォトプリントのほかにはスキャナからのデータ取り込みもサポートしており、JPEGまたはPDFでスマートフォンやタブレットに直接保存することが可能だ。複数枚の原稿を続けてスキャンし、1つのPDFファイルにまとめて保存する機能も持つ。スキャンデータはメールに直接添付して送信したり、PDFをほかのアプリで開くといったこともできる。

 Androidアプリに関しては、ソフトウェアイメージング製の「スマホdeプリント for Canon」も用意している(2012年12月31日まで先着5万ダウンロード無料提供。以降は525円)。これを使えば、Android端末上にあるMicrosoft Word、PowerPoint、Excel、PDF、Gmailのメール、Webページ、写真などのワイヤレスプリントも可能だ。

 このほか、Appleが提供するWi-Fiネットワーク上でのワイヤレスプリント機能「AirPrint」もサポートしている。iOS端末ではアプリをインストールすることなく、写真やPDFに加えて、メールやWebページなども手間いらずで印刷することが可能だ。

iPadに保存してある写真データを左上の「写真アルバム」から選択すると(画像=左)、画面上部にサムネイルリストが作成され、指定した写真の印刷が行える(画像=中央)。用紙サイズ、用紙の種類、フチなしの設定が可能だ(画像=右)

スキャンの設定は、用紙の種類、カラーモード、原稿サイズのメニューが用意されている(画像=左)。右下の「スキャン」ボタンを押すとスキャンが開始される。スキャンしたデータはJPEGかPDFでの保存に対応しており、メールへの添付や、PDFをほかのアプリで開く機能も備える(画像=中央)。連続してスキャンしたデータを1つのPDFファイルにまとめて保存することも可能だ(画像=右)

「PIXUS クラウドリンク」では、オンラインアルバムの写真やキヤノンのサーバにアップされた定型フォームをダウンロードして印刷できる

 PCを使わず、PIXUS MG6330本体だけでクラウドサービスのコンテンツをダイレクトプリントできる「PIXUS クラウドリンク」も2011年モデルから継承した。PIXUSクラウドリンクは、「オンラインアルバムプリント」「Web定型フォームプリント」「Google クラウドプリント」の3つで構成される。

 オンラインアルバムプリント機能は、Webの写真共有サイトからデータをダウンロードして印刷を行う機能だ。現状ではキヤノンが運営する「CANON iMAGE GATEWAY」または「Picazaウェブアルバム」に対応している。

 Web定型フォームプリント機能は、キヤノンのサーバに用意された定型フォームをダウンロードして印刷する機能だ。フォームの種類は豊富で、カレンダーや便せん、封筒などを用意している。

 Google クラウドプリント機能はその名の通り、Google Cloud Printを利用し、Google DocsやGmailなど対応したWebアプリからインターネット経由でワイヤレスプリントを行う機能だ。AirPrint同様、プリンタドライバを必要としないため、PCはもちろん、iOS端末やAndroid端末でも利用できる。

 このほか、まだサービスは開始していないが、「メールプリント」機能も搭載する予定だ。この機能はプリンタに固有のメールアドレスを用意し、そのアドレスに送られたメールの添付ファイル(PDF、JPEG)をプリントするというもの。サービスの開始は2013年上旬を予定しており、準備が整い次第ファームウェアのアップデートで対応するという。

PC用ソフトは新たに統合アプリとランチャーを採用

 PC用のソフトでは、「My Image Garden」と「Quick Menu」という2つの新しいタイトルが登場した。いずれもWindowsとMac OS Xの両方に対応する。

 まずはMy Image Gardenだが、これは複合機用の統合アプリだ。従来のユーティリティソフト「Solution Menu EX」および写真印刷アプリ「Easy-PhotoPrint EX」の後継に相当するもので、プリントやスキャンはもちろん、データの管理からフォトレタッチ、レイアウト、コラージュ、カレンダー作成などのホビー的な機能も搭載している。

 データ管理機能はなかなか充実している。基本的な管理機能は、複数のフォルダにまたがったデータを作成日で串刺し管理し、登録したタグやレーティングで抽出する「カレンダービュー(月表示)」だが、顔認識機能を利用して人物ごとにグルーピングする「人物ビュー」も選択可能だ。

 従来機の付属ソフトで提供していた「お楽しみフィルター」は「特殊フィルター」機能として、「フルHD動画プリント」や「フレーム合成」といった動画関連の機能は「動画切り出し」機能として、My Image Gardenに搭載されている。

「My Image Garden」の1機能として統合された「特殊フィルター」機能(画像=左)。現状で5種のフィルターを用意しており、それぞれ1〜3レベルの調整が行える。My Image Gardenの補正/加工機能(画像=右)。自動補正機能を利用する「自動」タブと、ユーザーがパラメータを調整する「手動」タブを切り替えて操作できる。手動タブの「詳細調整」からは、RGB個別のトーンやカラーバランスを調整することが可能だ

 一方のQuick Menuはランチャーソフトだ。メインメニュー上にカテゴリ分けされた各種項目のアイコンを、デスクトップに置かれるショートカットメニューのバーにドラッグして登録すれば、1クリックでさまざまな機能に素早くアクセスできるようになる。

 メインメニューに用意されている項目は、プリント、スキャン、Webサービス、マニュアル、本体情報、保守関連など多種多様だ。Quick Menuの利用により、先に紹介したMy Image Gardenもアプリを起動するのではなく、レイアウトやカレンダー作成などの機能をダイレクトに呼び出せるので、頻繁に用いる機能は登録しておくと手軽に使える。

PIXUS MG6330で利用できる機能やサービス、マニュアルなど、さまざまな項目を集めたランチャー「Quick Menu」のメイン画面(画像=左)。逆L字状のバーが、デスクトップに置かれるQuick Menuのショートカットメニューだ(画像=右)。ショートカットメニューは上と左に伸びるアイコンを収納して、コンパクトに置いておける。ここにメインメニューからショートカットを登録しておけば、1クリックでさまざまな機能を利用できる。画像が映っているのは、Quick Menuと同時にインストールされる「Image Display」機能だ。My Image Gardenで作成した作品や、PC内の画像から自動作成した「お勧めの作品」のイメージをスライドショー形式で表示できる

 このほか、Webページレイアウト印刷ソフトの「Easy-WebPrint EX」(要ダウンロード)や、日本語OCRソフトの「読取革命 Lite」を用意。いずれもWindowsとMac OS Xの両方に対応する。

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