タッチ対応で“さらにできるようになった”13.3型Ultrabook――「VAIO Tシリーズ13」実力診断直販モデルは4万9800円から(4/4 ページ)

» 2013年01月09日 11時30分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]
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バッテリー駆動は実測6時間、発熱の処理も優秀

 ここからは各種ベンチマークテストの結果を見てみよう。初代の店頭モデル(SVT13119FJS)と基本スペックはほぼ同じだが、OSがWindows 7からWindows 8に変わったことと、メモリが若干ながら高速化されたことで、スコアは少し上がっている。Core i7と高速SSDを搭載するUltrabookには及ばないが、Core i5とSSDキャッシュ+HDDのハイブリッドストレージの組み合わせとしては妥当なスコアだ。

 体感の印象としては、使い始めてすぐのときは多少の緩慢さを感じることもあったが、しばらく使うとSSDキャッシュが効くためか、日常的な操作ではほとんどストレスはなくなった。高速SSD搭載モデルのように爆速な感覚はないが、十分快適といえる使用感だ。

Windowsエクスペリエンスインデックスのスコア(画像=左)。CrystalDiskMark 3.0.2のスコア(画像=右)

PCMark 7のスコア(グラフ=左)。3DMarkVantage 1.2.0のスコア(グラフ=中央)。3DMark06 1.2.0(1024×768)のスコア(グラフ=右)

ストリートファイターIVベンチマークのスコア(グラフ=左)。MHFベンチマーク【絆】のスコア(グラフ=右)

 バッテリー駆動時間は、BBench 1.01(海人氏・作)を利用して測定した。設定は、無線LANでネットに常時接続し、Bluetoothはオフ、電源プランは「バランス」を利用し、液晶ディスプレイの輝度は40%に固定した。BBenchの設定は「60秒間隔でのWeb巡回(10サイト)」と「10秒間隔でのキーストローク」を選択し、WebブラウザはInternet Explorer 10を指定、タブブラウズはオフに設定している。

 この条件でのテスト結果は、バッテリー満充電の状態から残量5%で休止状態に移行するまで5時間4分動作した。公称値の約8時間には届かないが、13型クラスのタッチパネル搭載Ultrabookとして、まずまずのバッテリー駆動時間だろう。

 動作音については、アイドル時や低負荷時は静粛だ。高負荷時には動作音がそれなりに大きくなるが、うなるような騒音ではない。発熱の処理は優秀で、本体左側面の排気口付近が最も温まるものの、それでも36度弱(室内の温度は22度)にとどまり、熱いというほどではない。手がよく触れるパームレストはほとんど熱を帯びないので、気温が上がる夏場でも不快になるようなことはないと思われる。

暗騒音32デシベル/室温22度の環境において、本体手前5センチに騒音計を設置し、動作音を測定した結果(グラフ=左)。室温22度の環境において、3DMark Vantageを実行した直後のボディ表面温度を放射温度計で測定した結果(グラフ=右)

※記事初出時、バッテリー駆動時間のテスト結果に誤りがありました。おわびして訂正いたします(2013年2月4日20時)

使いやすさに秀でたWindows 8世代のスタンダードノート

 VAIO Tシリーズ13のタッチパネル搭載モデルであるSVT13129CJSは、スタンダードモデルという性質上、派手さはないものの、基本に忠実に、まじめに作り込まれたWindows 8搭載ノートPCといえる。

 Ultrabookに期待されることが多い極端な薄さや軽さは実現していないものの、タッチパネルの搭載、打ちやすいキーボード、Windows 8を軽快に使える性能、十分なバッテリー駆動時間、さらに最近では省かれがちな拡張性やメンテナンス性が確保されていることも含めて、「使いやすさ」という点では非常に高い評価を与えられる。

 コストパフォーマンスも良好だ。当初の実売価格は13万円前後だったが、販売開始から2カ月以上経過して値下がりし、ショップによっては9万円以下で購入できるようになった。また、ソニーストアで取り扱うVAIOオーナーメードモデルは4万9800円(タッチパネル搭載は5万9800円)という低価格から販売されており、Core i7や8Gバイトメモリを搭載するハイスペックな構成にも対応する。

 可搬性も考慮しつつ、使い勝手のよいタッチ対応のWindows 8搭載ノートPCを探しているならば、手堅い選択肢になる1台だ。

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