ENVY x2は11.6型ワイドサイズの液晶ディスプレイを搭載する。広視野角のIPS方式液晶パネルを採用し、表示解像度は1366×768ドット、画素密度は約135ppiだ。平凡なスペックではあるが、輝度は明るく、色も鮮やかで、見た目の印象は悪くない。色味は目視ではほぼ標準的な6500K近くに見える。表面は光沢仕上げのため、非光沢に比べれば映り込みはしやすい。
ディスプレイに5点マルチタッチ対応のタッチセンサーを搭載しており、指で画面に直接触れて操作できる。指のすべり具合や感度、精度が特別よいわけではないが、必要十分な水準を満たしており、滑らかで快適な操作感だ。11.6型ワイドサイズとタブレットとしては少し大きいため、1366×768ドットの表示解像度でも、デスクトップ上での右クリックメニューの操作などが無理なく行える。
キーボードドックのヒンジは、ディスプレイ部を倒すとドックの奥側が持ち上がるタイプで、最大で9度ほどキーボードに傾斜がつく。水平から見た画面の角度は最大115度とあまり奥までは倒れないが、視野角が広いIPS液晶を搭載しているため、多少上からのぞき込むような姿勢で使ったとしても、色味があまり変わらず、しっかりと画面全体を視認できる。
ステレオスピーカーは、タブレットを横位置で見て画面の下側に内蔵されている。同社製PCでおなじみの高音質化技術「Beats Audio」に対応し、音質もタブレットとしては低音が効いており、かなり良好だ。動画や音楽などのエンターテインメントコンテンツもよい音質で楽しめる。
キーボードはキートップのみを露出させたアイソレーションタイプで、6段配列を採用している。キーピッチは公称で18.9(横)×18.9(縦)ミリと、11.6型ワイド液晶ディスプレイを搭載したノートPCとしてはゆとりがある。薄型のアイソレーションタイプながら、キーストロークは1.5ミリと十分確保されており、スイッチの感触も適度でとても打ちやすい。デザイン上、四隅のキーの1角がカットされているが、カーソルの上下キーが小さい(実測で14×7.5ミリ)ことが気になる程度で、他に打ちにくいキーはない。
最上段のキーは輝度調整やボリューム調整、通信機能のオン/オフなどの機能(アクションキー)とファンクションキーを共有している。標準ではアクションキーが優先され、Fnキーとの同時押しでファンクションキーという設定となっているが、UEFIセットアップで「Action Key Mode」を「Disable」にすればこの関係を逆にできる。強めにタイプすると中央部を中心にややたわむが、普段使いでは気にならないだろう。
キーボードの手前には、タッチパッドとクリックボタンを一体化したクリックパッドを装備する。シナプティクスの多機能ドライバが導入されており、2本指でのスクロールやつまみズーム、回転といった機能のほか、パッドの端から内側に指をすべらすことでチャームの表示やWindowsストアアプリの切り替えなどが行える「エッジスワイプ」機能も利用可能だ。
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