さて、定番ベンチマークテストで性能を評価する前に、GA7J-C43/Eの基本スペックをおさらいしておこう。本機はIvy Bridge世代のクアッドコアCPUであるCore i7-3770を採用する。Hyper-Threadingをサポートし、8スレッドの同時処理に対応するほか、TurboBoost時は動作クロックが最大3.9GHzまであがる強力なCPUだ。メモリ容量は4GバイトのPC3-12800モジュールを2枚搭載した8Gバイトで、デュアルチャンネルで動作する。HDDは1Tバイト、グラフィックスはGeForce GTX 660(GDDR 2Gバイト)、光学ドライブはDVDスーパーマルチドライブという構成だ。なお、評価機はOSに64ビット版Windows 8をインストールしているが、BTOオプションでWindows 7を選択することもできる。
それでは結果を見ていこう。ここでは定番ベンチマークとして、PCMark7、3DMark Vantage(Entry/Performance/High/Extreme)、3DMark11(Entry/Performance/Extreme)に加えて、FINAL FANTASY XIV Official Benchmark、ストリートファイターIV ベンチマーク、モンスターハンターフロンティアベンチマークの【絆】と【大討伐】も試した。
PC操作全般をシミュレートするPCMark7は、ストレージ性能が影響して総合スコアこそ4241と低めに出ているものの悪くない結果だ。BTOメニューでSSDに変更すれば大幅な改善が見込めるが、そのままでも特に不満は感じないだろう。一方、描画性能を測る3DMarkVantageと3DMark11は、前者(Performance)が25185、後者(Performance)が6663という結果になった。GeForce GTX 680クラスのハイエンドGPUに比べると物足りない部分はあるものの、DirectX 11世代の最新ゲームを十分楽しめるはずだ。ただ、10万円をぎりぎり切る価格帯は、GeForece GTX 660 TiやGeForce GTX 670など上位のGPUを搭載したモデルがキャンペーンなどの併用で入手できたりもするので、本機は9万4980円で購入できるとはいえやや悩ましいところではあるかもしれない。
最後に「機動戦士ガンダムオンライン」(基本プレイ無料)を実際にプレイして操作感を確かめてみた。機動戦士ガンダムオンラインは、100人を超える同時対戦が可能な多人数参加型TPSゲームだ。2012年12月25日の正式サービス開始からわずか1カ月で会員が30万人を突破しており、ガンダムファンのみならず、PCゲーマーにとって今最も熱い注目タイトルの1つといえる。
プレイ環境は、GA7J-C43/Eを2560×1440ドットの液晶ディスプレイに接続し、1920×1080ドットで、アプリケーションをウィンドウ表示。フレームレートを見るためにバックグラウンドでFrapsを走らせている。実際のプレイは、描画設定のプリセットで用意されている「標準」であれば、1920×1080ドットでもコマ落ちはほとんどなく快適そのものだった。一方、最も負荷の高いプリセットである「高スペック」では、乱戦時にはfpsが30を下回ることがあった。とはいえ、実際の影響はさほどなく、こちらもストレスなくプレイできている。わずかなカクツキも許せない本格的なゲーマーは、エフェクトを調整すればいいだろう。機動戦士ガンダムオンラインに限らず、本機なら最新の3Dオンラインゲームも余すところなく楽しめるはずだ。
「G-GEAR GA7J-C43/E」は、外観デザインに派手さはないものの堅実な作りで、拡張性や静音性など実用面をきっちり考えた製品だ。スペックも飛び抜けて高いわけではないが、ほとんどのゲームタイトルを十分に楽しめるだけの性能は備えている。もちろん、Windows 8を搭載するメインマシンとしても不満のない構成で、あらゆる用途で長く使っていけるだろう。
「とりあえずPCゲームが快適に動くマシンをできるだけ安く手に入れたい」「オレ、あの大学に受かったらガンダムに乗るんだ……」などと考えている人は、是非「GA7J-C43/E」を検討してほしい。最近のオンラインゲームは間口を広げるために無料で遊べるタイトルも多いので、いろいろと試してみてはいかがだろうか。
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