と、ここまでベタ褒めな感じだったが、不満もある。まず、画面共有はたまにフリーズして反応が返ってこなくなるのが難点だ。公開しているMac(サーバ側)の近くに誰かがいて、電話か何かで直接伝えてマシンを再起動してもらえば再接続できるが、誰しもそういう環境にあるわけではない。
出先でiPadやiPhoneをメインで使っているという人は、iOSから手軽にアクセスできない点も不満に感じるだろう。同一LAN内なら、AFP対応のクライアントでファイルを閲覧できるものの、LANを超えて出先のインターネットからアクセスしようとすると、グローバルIPをMacに割り当てるなどの手間がかかる。iOSが前提なら、2012年末あたりから話題になっている「QuikIO」を使うといい。
それと最後に1点。不満ではないが、インターネットに接続できなかったり、回線が細い場合に備えて、すぐに必要なデータはクラウドサービスに登録するようにした。具体的には、原稿の構成やTodoなどはOS X/iOSの「メモ」、作業中のファイルは「DropBox」、作業が終わって内容を変える予定のないものは「Evernote」と切り分けている。
というわけで、モバイルでの回線速度も上がって、ますます実用的になりつつあるMac&「どこでもMy Mac」。ファイル共有でお悩みの方は、ぜひ試してみてほしい。
ん? Macを1台しか持っていないから意味がない? そんな人は年度の切り替えに合わせてMacも新調しよう。サーバ側のMacを用意できますよー!!
Mac雑誌の編集者、IT系ニュースサイトの編集記者を経てライターに。アップルとインターネットが専門分野で、初代iPhoneが発表された「Macworld Expo 2007」や、初音ミクの海外初ライブとなる「MIKUNOPOLIS」、ニコニコ動画史上最大のイベント「ニコニコ超会議」などをがっつり取材した。
近著は「ニコニコ動画めもりある ニコニコ大会議編」(アスキー・メディアワークス)など。個人のTwitterアカウントは「kawauso3」です。
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