“プロっぽい”演出をより手軽に――ビデオ編集ソフト「VideoStudio Pro X6」モーショントラッキング対応

» 2013年03月06日 12時00分 公開
[ITmedia]
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モーショントラッキングや変速コントロールが可能に

VideoStudio Pro X6パッケージ通常版。マニュアルはフルカラー、かつ日本で制作した(翻訳版ではない)丁寧な作りだ

 イーフロンティアは3月6日、ビデオ編集ソフトの最新版「VideoStudio Pro X6」を発表、3月22日に発売する。パッケージの価格は、通常版が1万5540円、アップグレード版が7980円、特別優待版が9800円、アカデミック版が7800円。また、高度な色/階調補正機能や追加効果を含む各種プラグインをセットにした「VideoStudio Ultimate X6」も同日発売する。こちらの価格は通常版が2万790円、特別優待/アップグレード版が1万5540円、アカデミック版が12390円だ。

 VideoStudio Pro X6で追加された新機能は大きく3つ。なかでも最も目を引くのが、動いている被写体に追従するオブジェクトを設定できるモーショントラッキングだ。ターゲットを指定し「トラッキング開始」ボタンを押せば自動的にモーションパスが作成され、設定した画像やテキストがターゲットとともに移動する。ハイエンド動画編集ソフトと同様の凝った演出が可能になっている。また、プライバシー保護や肖像権などの観点から、動く対象にモザイクをかけたい場合は、ターゲットにモザイクを適用する簡易的な機能も備える(ただし、この簡易モザイクは別レイヤーとしては生成されない)。

ターゲットを指定してモーションパスを作成し、ターゲットにあわせて動くオブジェクトを設定できる。オブジェクトにテキストアニメーションを設定したり、フィルタをかけることも可能だ。なお、一連の動画の中でターゲットの前を別の被写体が横切ってモーションパスが途中で消失したりずれたりするときは、ターゲットを再指定することでモーションパスが補完される

 2つ目の新機能は変速コントロール。最新版では動画の再生速度を変更するだけでなく、キーフレームの再生速度を設定して、自由に加速/減速が行えるようになった。決定的なシーンだけをスローモーションにしたいといったときに便利だ。再生速度の設定範囲は10〜1000%となっている。3つ目は「字幕エディタ」で、動画内の声の部分を自動的に検出し、文字を入力するだけで手軽に字幕やテロップが作成可能になった。タイムコードと文字を並べたテキストファイルの読み込みも可能なほか、作成した字幕は通常のテキストレイヤーと同様に、フォントやスタイル、アニメーションなどさまざまな効果を設定できる。

 このほか、3840×2160ドットのUltra HDビデオ(4K)や、SDメモリーカードにメニューなどを組み込めるAVCHD 2.0のサポート、デジタル一眼レフを使ったストップモーションアニメ撮影など細かい新機能も加わっている。

再生速度を加速/減速できる変速コントロールもトピックの1つ。“決め”のシーンをスローモーションにする表現が手軽になった(写真=左)。字幕エディタを使えばテロップを簡単に作成できる。フォントを変更したり効果を加えることも(写真=中央)。ストップモーション撮影にキヤノンのデジタル一眼レフを利用できるようになった(写真=右)

日本のユーザーの声を優先的に取り入れた最新版

イーフロンティア代表取締役社長の安藤健一氏(左)とコーレル マーケティング部部長の今澤浩行氏(右)

 VideoStudioシリーズの最新バージョンとなる「Pro X6」では、日本国内のユーザーの意見を大幅に取り入れたという。

 イーフロンティア代表取締役社長の安藤健一氏は、ビデオカメラの低価格化、普及がすすんだ日本の現状に触れ、「運動会などのホームビデオ撮影が当たり前になり、凝った演出のテレビ番組も多い日本では、映像に対するユーザーの目も肥えている。今回はそうした声を反映して、ハイエンド向け製品に搭載されているような機能を追加した。ただ、最初からどういった映像を作るか意識しているプロとは違って、アマチュアはビデオ編集をする際、実際に機能を触って試行錯誤を繰り返しながら作業していく。このため、使いやすさと、機能の引き出しやすさを重点においた」と語る。

 「今では生まれた子どもの記録が最初からビデオ、という世代になっているので、手が届く価格帯の製品でもプロが作ったような演出が簡単にできればいいな、と。撮りっぱなしではなく、是非そうした思い出をVideoStudio Pro X6で形にしてほしい」(同氏)。


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