ZENBOOK Touch UX31Aの液晶ディスプレイは、従来モデルと同様にフルHD(1920×1080ドット)表示に対応。画像や文字が精細な高画素密度、Webページや文書の情報一覧性に優れた高解像度が光る。IPS方式の液晶パネルを採用し、上下/左右で各178度の広視野角も魅力だ。明るくて発色もよい表示だが、表面は光沢仕上げで、照明や自分の姿が映り込みやすい。
このディスプレイに5点マルチタッチ対応の静電容量方式タッチパネルを搭載する。画面とフレームの間に段差はなく、画面の右端から内側にスワイプしてチャームを呼び出したり、左端から内側にスワイプしてアプリケーションを切り替えたりといったWindows 8特有の動作が自然に行える。ただし、ディスプレイ左右のフレーム幅は約13ミリと狭いので、ディスプレイの端から指をなぞるように気をつけないとスワイプが認識されないこともあった。
また、液晶ディスプレイのヒンジがあまり固くないことから、タッチ操作の際に画面が少しぐらつくのは残念だ。特に110度以上画面を倒した状態では、画面上部を軽く押すだけで奥に傾いてしまう。タッチ操作を意識したモデルとして、もう少しヒンジが固くてもよかった。とはいえ、指の滑りや画面の追従は良好で、Windows 8のスタート画面などでのタッチ操作は快適だ。
キーボードは、6段配列のアイソレーションキーボードを搭載している。主要キーのキーピッチは実測で19(横)×18(縦)ミリだ。半角/全角キーや最下段のキーなど横幅が狭い(キーピッチ15ミリ)キーが一部にあるが、極端に打ちにくいキーはなく、意識して強く押してもキーボード面はたわまない。
キーボードの手前には、105(横)×71(縦)ミリと大きなサイズのタッチパッドがある。従来機と同様、左右のクリックボタンはタッチパッドに統合されており、パッドの左下を押し込むと左クリック、右下を押し込むと右クリックとなる。ユーティリティは見当たらなかったが、2本指でのスクロールのほか、チャームの表示などWindows 8固有のジェスチャー操作を行えた。
主なハードウェアスペックは、CPUがCore i7-3517(1.9GHz/最大3.0GHz)、メモリ容量が8Gバイト(4Gバイト×2、PC3-12800)、ストレージは256GバイトSSD(評価機搭載のSSDはA-DATA XM11)で、グラフィックスはCPU統合のIntel HD Graphics 4000、プリインストールOSが64ビット版Windows 8となる。Ultrabookでは珍しく、メモリを標準で8Gバイト搭載しているのはうれしい点だ。
従来機のZENBOOK Prime UX31A(2012年夏モデル)とWindowsエクスペリエンスインデックスやCrystalDiskMark 3.0.1のスコアを比べると、進化のほどが分かる。Windowsエクスペリエンスインデックスは、OSが異なるので単純な比較はできないが、メモリやストレージのスコアは従来機よりも大きく上回っている。今回テストした評価機では、SSDの性能は従来機が搭載していたSanDiskのU100よりもA-DATAのXM11が総合的な成績はよい。特に512Kライト、4Kライト、そして特に4K QD32のリードとライト速度でかなりの差がついた。
ベンチマークテストは、総合的な性能を評価するPCMark 7、3D描画性能をチェックする3DMark Vantageと3DMark06、そしてゲーム系のストリートファイターIVベンチマークとモンスターハンターフロンティア ベンチマーク【絆】を実行した。以下のグラフにはZENBOOK Prime UX31Aのスコアも並べてみたが、大きくスコアは変わらなかった。ただし、ZENBOOK Prime UX31AのOSはWindows 7なので、参考として見ていただきたい。
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