まずはMacのバックアップについて。PCは残念ながら壊れるものなので、内蔵ストレージに保存されたデータは必ずどこかに複製を取っておくべし。これは本当に重要。
筆者も5、6年前、仕事で使っていたメインの外付けHDD(外付けHDDから起動していた)が、突然クラッシュしてしまった。「カッ、カッ、カッ……」という音を出してがんばって読み出そうとしているのだが、どうにもディスクが認識されない。一部しかバックアップを取っていなかったので、それまでにためた電子メールをすべて失ってしまった。特に写真や音楽、動画などのデータはデータ容量が大きくて、ネット上(クラウド)にも保存しづらいため、ローカルで複製を取っておきたいところ。
というわけで、AirMacの出番だ。OS Xには、「Time Machine」というバックアップ機能が標準で備わっている。このバックアップ先には、AirMac ExtremeのUSB端子につないだ外付けストレージ、またはTime Capsuleの内蔵/外付けストレージが選べる。
バックアップのコツは、長続きするように極力、手間を減らすこと。USB接続のストレージは「つなぐ」というアクションが1つ増えてしまうので、ノート型Macだとそのストレージを持ってくるのが面倒になり、バックアップが途中で止まってしまう可能性もある。一方、ケーブルにしばられない無線LANなら、勝手に保存しておいてくれるわけだ。ちなみに、これだけ無線LAN推しの話をしたあとで心苦しいが、初回だけはバックアップに時間がかかるため、有線LANでつないだほうが無難だ。
利用頻度の高い周辺機器も無線化しておきたい。これから新生活向けに周辺機器をそろえるなら、スキャナ/プリンタ複合機が思い浮かぶが、これらはすべて無線LAN対応モデルが発売されているので、そちらを選びたい。ただ、すでに所有しているプリンタがUSB接続だけでも、AirMacシリーズのUSB端子につなぐことで無線化はできる。
テレビの中には有線LANを備えており、イーサネットケーブルを差して、データ放送の情報を取得したり、「ひかりTV」や「アクトビラ」などの映像配信サービスを楽しめるものがある。ただ、無線LANアクセスポイントからテレビが遠くにあると、ケーブルでつなぐのもひと苦労。こうした有線LANしかない機器でも、AirMacシリーズをもう1つ用意すれば無線化(いわゆる無線LANコンバータ)が可能だ。
設定も非常にカンタンだ。2台目のAirMacベースステーションに電源ケーブルをつなぐと、MacのAirMacユーティリティなら、左上にある「その他のAirMacベースステーション」のところから選べるようになる。あとは「ワイヤレスネットワークに接続」を選んで、メインのAirMacベースステーションに接続するようにすればいい。
2階建てで家が広かったり、壁がコンクリートで電波を通しにくいというご家庭では、場所によっては無線LANの電波が届きにくいことがある。「テレビを無線化」のところで紹介した設定で、「ワイヤレスネットワークを拡張」を選べば、メインのAirMacベースステーションの通信範囲を拡張できる。
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