アップル製品は無線が快適! AirMacでケーブルレス生活を始めよう広田稔のMacでゴー!!(16)(2/3 ページ)

» 2013年04月04日 16時30分 公開
[広田稔,ITmedia]

バックアップを無線化する

 まずはMacのバックアップについて。PCは残念ながら壊れるものなので、内蔵ストレージに保存されたデータは必ずどこかに複製を取っておくべし。これは本当に重要。

 筆者も5、6年前、仕事で使っていたメインの外付けHDD(外付けHDDから起動していた)が、突然クラッシュしてしまった。「カッ、カッ、カッ……」という音を出してがんばって読み出そうとしているのだが、どうにもディスクが認識されない。一部しかバックアップを取っていなかったので、それまでにためた電子メールをすべて失ってしまった。特に写真や音楽、動画などのデータはデータ容量が大きくて、ネット上(クラウド)にも保存しづらいため、ローカルで複製を取っておきたいところ。

 というわけで、AirMacの出番だ。OS Xには、「Time Machine」というバックアップ機能が標準で備わっている。このバックアップ先には、AirMac ExtremeのUSB端子につないだ外付けストレージ、またはTime Capsuleの内蔵/外付けストレージが選べる。

 バックアップのコツは、長続きするように極力、手間を減らすこと。USB接続のストレージは「つなぐ」というアクションが1つ増えてしまうので、ノート型Macだとそのストレージを持ってくるのが面倒になり、バックアップが途中で止まってしまう可能性もある。一方、ケーブルにしばられない無線LANなら、勝手に保存しておいてくれるわけだ。ちなみに、これだけ無線LAN推しの話をしたあとで心苦しいが、初回だけはバックアップに時間がかかるため、有線LANでつないだほうが無難だ。

Time Machineは「システム環境設定」からオンにできる(画面=左)。有線LANポートを持たないノート型Macでは、写真の「Apple Thunderbolt - ギガビットEthernetアダプタ」(価格は2800円)、または「Apple USB Ethernet アダプタ」(2400円)を用意しておくとスムーズに初回のバックアップを済ませられる

プリンタやスキャナを無線化する

 利用頻度の高い周辺機器も無線化しておきたい。これから新生活向けに周辺機器をそろえるなら、スキャナ/プリンタ複合機が思い浮かぶが、これらはすべて無線LAN対応モデルが発売されているので、そちらを選びたい。ただ、すでに所有しているプリンタがUSB接続だけでも、AirMacシリーズのUSB端子につなぐことで無線化はできる。

エントリーモデルながら無線LANに対応したキヤノンのインクジェット複合機「PIXUS MG3230」。Amazon.co.jpの価格で6015円とかなりお手頃だ(写真=左)。無線LANに対応したPFUのドキュメントスキャナ「ScanSnap iX500」。アップル製品では、連携アプリを使ってiPhoneやiPadでスキャンできる。価格は4万9800円(写真=右)

※記事初出時、ScanSnapに関して「Macでも無線でスキャンが可能」と記述しておりましたが、誤りでした。おわびして訂正いたします

テレビを無線化

 テレビの中には有線LANを備えており、イーサネットケーブルを差して、データ放送の情報を取得したり、「ひかりTV」や「アクトビラ」などの映像配信サービスを楽しめるものがある。ただ、無線LANアクセスポイントからテレビが遠くにあると、ケーブルでつなぐのもひと苦労。こうした有線LANしかない機器でも、AirMacシリーズをもう1つ用意すれば無線化(いわゆる無線LANコンバータ)が可能だ。

 設定も非常にカンタンだ。2台目のAirMacベースステーションに電源ケーブルをつなぐと、MacのAirMacユーティリティなら、左上にある「その他のAirMacベースステーション」のところから選べるようになる。あとは「ワイヤレスネットワークに接続」を選んで、メインのAirMacベースステーションに接続するようにすればいい。

そういえば家に初代のAirMac Expressベースステーションがあったのを思い出して、テレビを無線化してみた。検出されたAirMacベースステーションを選択してしばらく待ち、ベースステーション名をつけて「次へ」ボタンを押すだけで設定が完了。中央の画面をよく見ると「ワイヤレスネットワークに接続」ではなく「ワイヤレスネットワークを拡張」状態なのだが、とりあえずネットにつながったのでよしとした(いい加減)

無線LANの範囲を拡張する

 2階建てで家が広かったり、壁がコンクリートで電波を通しにくいというご家庭では、場所によっては無線LANの電波が届きにくいことがある。「テレビを無線化」のところで紹介した設定で、「ワイヤレスネットワークを拡張」を選べば、メインのAirMacベースステーションの通信範囲を拡張できる。


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