すでに同技術の実装には、コントーラベンダー各社も動き出しており、VIA Technologiesの子会社VIA Labsは、USB PDに対応したUSBハブコントローラ「VL812」を搭載した4ポートハブを参考展示するとともに、スマートフォンやiPadを充電するデモを披露。通常のUSB給電とは異なり、ACモードとして急速充電が可能になるとアピールしていた。
また、Genesys Logicも、USB PDに対応したUSBハブコントローラ「GL3520」などを公開し、USB PDへの対応が着々と進んでいることを印象づけた。ただし、両関係者によれば、現在USB PDの拡張として標準化作業が進められている60ワットや100ワットへの対応は、2014年前半になるだろうとの見方を示している。
一方、USB-IFではUSB 3.0のSuperSpeed USBの拡張規格として、現行規格の2倍となる10Gbpsのデータ転送レートを実現する新規格の標準化作業も進めている。同規格は、データ符号化を現行の8/10ビットから128/132ビットに変更し、より効率的なデータ転送を実現するもの。USBコネクタなどは従来のUSB 3.0やUSB 2.0と互換性を持つが、10Gbpsのデータ転送には、それに対応した新しいケーブルが必要となる。
この10Gbps対応のSuperSpeed USB規格は、すでにドラフトVer.0.7が2月に策定され、USB-IFに参加する企業などにより1次評価も完了。現在2次評価のためのドラフトVer.0.9の策定が進められ5月にも再評価作業に入る計画だ。レーベンクラフト氏によれば、今年7月には最終仕様を確定し、早ければ年末から来年初頭には対応製品が市場に登場する見通しだという。
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