基本スペックはUltrabookと同様に、超低電圧版のIvy Bridge/Chief Riverプラットフォーム(開発コード名)を採用している。据え置き型を前提にした大画面ノートPCでありながら、通常電圧版でなく超低電圧版のCPUと低電圧仕様のメモリを採用している点は、VAIO Tシリーズ15と共通だ。
CPUにはCore i7-3537U(2.0GHz/最大3.1GHz)を搭載する。2013年1月にIntelが発表し、その後登場したUltrabookの多くに採用されているCPUだ。TDP(熱設計電力)は17ワットと低く抑えられている。グラフィックス機能は、CPU内蔵のIntel HD Graphics 4000を利用する。
メモリは低消費電力(1.35ボルト)のPC3L-12800(DDR3L-1600)を採用し、容量は8Gバイトを搭載する(オンボード4Gバイト+メモリモジュール4Gバイト)。メモリは専用スロットで交換不可とされている点は注意したい。2組のメモリに同時アクセスすることで転送速度を高速化する、デュアルチャンネルアクセスに対応している。
データストレージは、8GバイトのNAND型フラッシュメモリをキャッシュ用として搭載した2.5インチ/1TバイトのハイブリッドHDD(Serial ATA対応/5400rpm)だ。ハイブリッドHDDは、小容量のNANDフラッシュ(SSD)をHDDのキャッシュとして利用することにより、低コストで高レスポンスと大容量を両立できる。
ボディ右側面にはトレイ式のBD-REドライブ(BD-XL対応)を搭載している。
通信機能は、1000BASE-Tの有線LAN、IEEE802.11b/g/nの無線LAN、Bluetooth 4.0+HSを標準装備。端子類は左側面にすべてまとめられており、HDMI出力、2基のUSB 3.0(うち1基は電源オフ時の給電に対応)と1基のUSB 2.0、ヘッドフォン/マイク兼用端子、SDXC対応SDメモリーカードスロットという内容だ。カードスロットについては、これまでVAIOでサポートし続けてきたメモリースティックが非対応となった。
また、タッチパッド部分にNFCセンサーを内蔵し、NFC搭載のスマートフォンで閲覧していたWebサイトをタッチするだけでVAIOに転送して大画面で表示したり、VAIOで聴いている音楽をNFC対応のスピーカーやヘッドフォンにタッチしてワイヤレス再生したりと、対応機器と手軽に連携できる。液晶ディスプレイの上部には、高感度特性に優れた"Exmor R for PC" CMOSセンサーを採用した有効画素数92万画素のWebカメラを搭載している。
プリインストールOSは64ビット版のWindows 8だ。オフィススイートとして「Microsoft Office Home and Business 2013」を導入しているほか、「Imagination Studio VAIO Edition」に「Adobe Photoshop Elements 11」といった動画/静止画編集ソフトが標準で付属する。
なお、直販サイトのソニーストアで購入できるVAIOオーナーメードモデルでは、OSや付属ソフトのほか、CPUやメモリ容量、データストレージなどをいくつかの選択肢から選んで柔軟に構成してオーダーできる。
CPUの選択肢としてCore i5-3337U(1.8GHz/最大2.7GHz)、Core i3-3227U(1.9GHz)、Pentium 2117U(1.8GHz)が用意されており、グラフィックス機能もCPU内蔵のIntel HD Graphics 4000のほか、GeForce GT 735M(グラフィックスメモリは2Gバイトもしくは1Gバイト)を選択可能だ。メモリは最小4Gバイトから最大12Gバイトまで、ストレージは最大512GバイトのSSDや、ハイブリッド型でない通常のHDD(750Gバイト/500Gバイト)も選べる。
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