“着脱・変形”が特長の「どちらも妥協しない」新世代ThinkPad、それが「ThinkPad Helix」だ。ThinkPadシリーズとしては異色の、しかしThinkPadらしさを継承したマシンというが、どんな考えで製品化されたのか。レノボ・ジャパン横浜事業所「大和研究所」にて、ThinkPad Helix開発チームに話を聞いた。
ITmedia ThinkPad Helixの登場により、ThinkPadシリーズのUltrabookは計3モデルになりました。改めてそれぞれの位置付け/製品テーマを教えてください。
開発担当の伊藤貴志子氏(以下、伊藤氏) まず「ThinkPad X1 Carbon」は、“X”とあるようにClassic ThinkPadの方向で間違いありません。薄さを追求しながら、14型ワイドのディスプレイと通常サイズのキーボードによる快適なキー入力操作性を求るビジネスユーザーに向けた製品です。
続いて「ThinkPad Twist」は、ベースとなる「ThinkPad X230 Tablet」がWindows 7時代の製品であり、マルチタッチの要件をクリアしていなかったということで、改めてWindows 8のタッチ対応モデルとして投入したシリーズです。合わせてコスト面も戦略的に追求し、ThinkPadシリーズとしては、ClassicではなくEdgeラインの、よりコンシューマー寄りの製品に属します。
そして今回の「ThinkPad Helix」は、ThinkPad Xシリーズの延長線上にある製品ととらえています。ThinkPad X1 CarbonとThinkPad Tablet 2のよいところを合体したスタイルで、例えば普段はiPad(タブレット)とノートPCというように、2台の機器をそれぞれ使い分けていた層に向け、ThinkPad Helixなら「1台でビジネスもバッチリ」と提案できる製品になります。
なお、ThinkPad HelixにはXやTといった従来のシリーズ名称が付きませんが、概念としてはClassic ThinkPadに属す製品として開発しています。多少コストがかかったとしても、その時の先進技術を盛り込むというコンセプトです。スペックに妥協をせず、かつ新しいデザインと使い方を融合させたスタイル──。つまり、Classic ThinkPadの性能と快適性とタブレットの携帯性や操作性を両立したものということになります。
ITmedia ThinkPad Helixのアイデアはどこから生まれたのでしょう。また、主軸となった開発チームはどこになりますか。
伊藤氏 基本設計をリードしたのは大和です。チームにはワールド・ワイドのメンバーも参画しています。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.