キーボードはVAIOおなじみのアイソレーションデザインだ。スタンダードな6段配列を採用し、公称のキーピッチは約19ミリを確保している。キーは縦方向がやや狭く、キーピッチを実測すると、約19(横)×16.5(縦)ミリだった。完全なフルサイズではなく、カーソルキーの周辺も多少窮屈ではあるが、全体のキーレイアウトは自然でなじみやすい。
ちなみにVAIO Duo 11のキーボードは、実測でのキーピッチが約18(横)×15.5(縦)ミリだった。画面サイズの大型化に伴い、キーボードも広く使えるようになっている。
公称のキーストロークは約1.1ミリで、VAIO Duo 11とほとんど同じだ。薄型ボディながら約1.4ミリのキーストロークを確保しているVAIO Pro 11/13に比べると、クリック感が乏しく、少々頼りない印象も受けるが、軽い力でタイプすることに慣れているならば、こちらのほうが好みと感じるかもしれない。
キースイッチの感触自体は良質なもので、軽い力でスッとスイッチが入り、ゆっくり戻ってくる。キーボード直下の構造もしっかりしていて、強めにタイプしてもほとんどたわむような感触がなかった。この部分はVAIO Pro 11/13に勝る。周囲が暗いときに自動で点灯するキーボードバックライトも装備しており、ACアダプタ接続時とバッテリー駆動時でそれぞれ点灯の仕方を指定できるのも便利だ。
ディスプレイ部がスライドしながら立ち上がる「Surf Slider」デザインにより、ボディの奥行き1/3ほどが変形機構に占有されていることを考えると、このサイズのキーボードは健闘しているといえる。
キーボードの手前には、VAIO Duo 11にはなかったタッチパッドを搭載した。これは液晶ディスプレイにタッチパネルがあっても、キーボードモードではタッチパッドが欲しいという要望が多く寄せられたためという。
これに伴い、VAIO Duo 11が装備していた光学式の小型ポインティングデバイス「Optical TrackPad」は省かれているが、VAIO Duo 13のタッチパッドのほうが操作しやすいので問題ない。
実測で約80(横)×25(縦)ミリと、小型で横長のタッチパッドながら、指の滑りは良好だ。ボタンを一体化したデザインで、左下と右下がそれぞれ沈んで左右のクリックとなる。タッチパッドの奥行きが短いので、慣れないうちはクリック操作が少しやりにくいかもしれないが、スイッチの感触はよい。
タッチパッドには、シナプティクスのドライバが導入されている。つまみズームや回転、2本指での上下/左右スクロールなどが可能だ。チャームやアプリメニューの表示、アプリの切り替えなど、Windows 8固有の操作にも対応する。タッチパッドの各種設定は「VAIOの設定」にまとまっており、ジェスチャー機能はムービーで確認できる。
以上、VAIO Duo 13の液晶ディスプレイ、サウンド機能、タッチパネル、ペン入力、キーボード、タッチパッドを順にチェックした。どこを取ってもソニーのこだわりが凝縮されており、さすがはフラッグシップモデルと再認識させられる。
レビュー後編では、25ワットのTDP(熱設計電力)対応によるパフォーマンスの伸びや、Ultrabookで世界最長をうたうバッテリー駆動時間(2013年6月10日時点、ソニー調べ)を実際のテストで確かめていこう。
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