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» 2013年07月10日 17時00分 UPDATE

「ThinkPad Helix」ロードテスト:第5回 出張時もWディスプレイに──「Helixのスタンドモード」をビジネス活用するちょっとしたコツ

変形・着脱できる万能さが特長のビジネスマシン「ThinkPad Helix」。Helixにはスタンドモードという形状もあるが、プライベート用途以外にどんなことができるかを考察する。

[石川ひさよし,ITmedia]

ビジネスシーンで、ThinkPad Helixの「スタンドモード」を活用する

photo レノボ・ジャパン「ThinkPad Helix」

 着脱・変形スタイルを採用した「ThinkPad Helix」は、ガッツリPC作業もささっとタブレット作業も「どちらもOK」なのが魅力のビジネスマシンである。PC作業は「ノートPCモード」、タブレットは「タブレットモード」にして使う。

 このほか、「スタンドモード」などもある。ノートPCモードからディスプレイ(タブレット)を逆向きに差して使うのだが、普通に使うのであればノートPCかタブレットのどちらかでよいかな、ということであまり使う機会がないモードかもしれない。


photo ディスプレイを逆向きで装着。机上でビュワーとして使うのに便利な「スタンドモード」。業務シーンでは、キーボード/トラックポイントが使えないぶん活用シーンを想像するのが少々難しいかもしれないが、意外とそうではない

 普通に思いつく利用シーンは主にプライベートでのことだと思う。画面だけを前向きにできるので、テーブルに置き、ビュワーとして動画を再生する使い方、あるいはSNSをROMるような用途で重宝する。電車でもテーブルがある車両(新幹線、特急など)ならテーブルへ、テーブルがなくてもヒザに置いて、半ば手ぶら状態で使える。スタンドモードがよいところは、ビュワーとして、なんというか「PC然」な存在感をいい意味で示さない形状であること、そしてキーボードドックのサブバッテリーも使えるので、より長時間の動作が期待できることにある。

 そんなスタンドモード、ビジネスシーンにも活用できる例はないか。……意外とアリな使い方もある。

 例えばメインの業務/作業用PCと経理・管理用端末など、複数台のPCを併用する人向けにどうだろう。それぞれのPCにキーボードとマウスがあると、机上が混雑するのはもちろんだが、なにより作業もかなり煩雑になる。作業用、ベンチマークテスト中、レビュー中のノートPCなど、普段から常に複数台のPCが稼働している筆者もそうだ。

photo Mouse without Borders

 このため、筆者はMicrosoftがフリーソフトとして提供する「Mouse without Borders」を活用している。Mouse without Bordersは、LAN内のWindows PC/タブレットで1組のキーボード+マウスを共有できるソフトウェアだ。それぞれ独立して動作しているPCであっても、マウスカーソルが画面の端まで到達すると隣のPC操作用のキーボード+マウスに自動的に切り替わり、複数のPC操作を1組のキーボード+マウスだけで済ませられる。あたかも1台でマルチディスプレイ環境で使用している時のように、スッスッと画面だけをシームレスに渡り歩ける感じだ。しかも、異なるPC間でコピペも行える。

 これを応用し、ThinkPad Helixの「6列プレシジションキーボード」+「トラックポイント」、つまり“ThinkPadクオリティの優れた入力性”を、同時に使用するすべてのPCで共用できるようになるという案もいかがだろう。オフィスのセキュリティポリシーや設定によってはLAN共用ができない例があるかもしれず、また、複数台のPCを併用する使い方については「他方のPCへリモートデスクトップ接続する」方法もあるのだが、ともあれキーボードとマウスを併用するだけであれば、Mouse without Bordersのようなソフトウェアの導入だけで済ませられる手軽さがよい感じだ。

photophoto Mouse without Bordersの設定項目。固有の文字列「Security Key」を他方のPCのMouse without Borders設定へ入力し、互いを認証する
photo Mouse without Bordersは、キーボード+マウス共有のほか、ごく普通に文字列のコピー&ペースト、ドラッグ&ドロップでのファイルコピーなども行える

 もう1つは「デュアルディスプレイ」的な使い方。筆者は長期出張の場合、万一時のリスク対策として「予備のPCも持っていく」ようにしているのだが、平常時はPCが複数台個別にあっても作業効率はほとんど上がらない。この打開策として、予備のPCを「まるでデュアルディスプレイ」として活用するわけだ。

 方法は同じく、それぞれにMouse Without Bordersを導入。資料・情報として別のPCでもWebサイト表示などを行いつつ、文字列やファイルのコピー&ペーストも可能──といったように使う。ウインドウを外に追い出したり、ツールバーを他方のディスプレイへ移してメインディスプレイを広く使うといった本来のデュアルディスプレイとまったく同じことができるわけではないのだが、出張時であっても、業務効率を高められる使い方の1つになるはずだ。

「ThinkPad Helixのスタンドモード」は業務シーンにも意外にアリ

 ……というわけで、自立するサブディスプレイとして、ディスプレイ面のみを前面に置いておける「ThinkPad Helixのスタンドモード」は意外とアリである。

 筆者の場合は、テキスト入力は大型ディスプレイのノートPCで、平行して行う写真の整理や確認といった作業はフルHD解像度で高精細なThinkPad Helixでとする使い分けが気に入っている。Mouse Without Bordersの導入によりクリップボード(コピー&ペーストの内容)をシームレスに共有できるので、それぞれのファイル管理も意外と簡単。また、メインノートPCおよび普通のクラムシェル型ノートPCは手前にキーボードがあるぶんディスプレイ面は少し奥になるが、スタンドモードにしたHelixは、ディスプレイ面だけを前面・近くに持ってこれる。ここが特に使いやすいのだ。

 もしThinkPad Helixを業務活用するなら、こうしたツールによるキーボード・マウスの共有と、作業画面の拡張を試してみてほしい。






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