続いて各モデルの充電方法とACアダプタの仕様について比較する。
昨今のタブレットは、機器の性質上、そしてバッテリー動作時間が比較的長いのでACアダプタを携帯する必要は少なく、ノートPCと比べると重要度は低いだろう。それでも、ビジネスシーンで使うならば万一の際に備える必要はあるし、泊まりがけの旅行など、個人ユースでも携帯する必要がある場合もある。
Surface Pro以外の3モデルはどれも似た感じの、小型軽量でプラグ一体型のACアダプターが付属している。中でもSurface RTはコンセントプラグを折りたたんで収納できる点で一歩リードしている。また、SurfaceシリーズのDCプラグは磁力でスマートに装着できる独自形状の仕様とした工夫がある。
ICONIA W510DのDCプラグも、薄いが幅が広い専用形状の仕様となっている。しっかりロックでき、本体単体も付属キーボード使用時も同じプラグを併用できる。IdeaPad Miix 10は、一般的なピン端子を差して使用するスタイルで、手軽な半面、汎用性は低い(本機専用である)。スマートフォンなどでは一般的になったUSB充電が行えるとより利便性が高まるのだが、こちらは少し残念だ。
Surface Proは、ACケーブルを着脱できる、よくあるノートPCのそれのような仕様だが、サイズはそれだけ大柄で重さも他の2倍以上あるのが少々難点だ。ただ、ACアダプタに5ボルト/1アンペア出力に対応した他機種充電用USBポートが付いているのはポイントが高い。他にスマートフォンなどを所持しているなら、一緒にUSB充電できる。
ACアダプタ | ICONIA W510D | IdeaPad Miix 10 | Surface Pro | Surface RT |
---|---|---|---|---|
実測サイズ(幅×高さ×厚さ) | 51(67)×63×29ミリ | 47(66)×73×29ミリ | 51×94×29ミリ | 47×68×30ミリ |
実測重量 | 107グラム | 119グラム | 248グラム | 124グラム |
AC入力 | 100V〜240V | 100V〜240V | 100V〜240V | 100V〜240V |
出力仕様 | +12V(1.5A) | +12V(1.5A) | +12V(3.6A) 、 +5V(1A) | +12V(2A) |
DCコネクタ | 独自端子 | 独自端子 | 独自端子 | 独自端子 |
短評 | 小型軽量のプラグ一体型。プラグ部分は着脱可能だが、こちらは各国プラグ対応のため。収納はできない。ユーザーにメリットはない(他国での販売時に別のプラグで販売するための構造だろう)。 | 小型軽量でプラグ一体型。ただ、プラグ部分は収納できず、DC端子も細身のピン端子仕様となるため、やや心細い | DCケーブルが着脱可能で、やや大柄。充電用USBポートがあり、スマートフォンなどを同時充電可能なのはよい。 | 小型軽量のプラグ一体型で、プラグ収納可。本体と統一性があるデザインも好印象。 |
点数 | ★★★★★★★★☆☆ (8) |
★★★★★★★★☆☆ (8) |
★★★★★★★☆☆☆ (7) |
★★★★★★★★★☆ (9) |
では、使い勝手を左右する要素となる「通信機能とインタフェース」について見てみよう。
具体的な仕様は以下の表にまとめた。例えば無線LANの5GHz帯サポートやUSB 3.0対応、ヘッドセット対応、内蔵カメラの画素数などに違いがある。
特に充実しているのはICONIA W510Dだ。フロント200万画素、リア800万画素とWebカメラを前後に装備するほか、microSDスロット(SDXC対応)、Micro USB、Micro HDMIを備え、無線LANも2.4GHz帯/5GHz帯のデュアルバンド802.11a/b/g/nに対応している。
IdeaPad Miix 10はリアカメラがないほか、無線LANは2.4GHz帯のみのサポートにとどまっている。特に安定した通信を得やすい5GHz帯無線LANのサポートは、家庭内でのハイビジョン動画のネットワーク再生(リビングルームのレコーダーで録画した番組をタブレットで視聴するシーンなど)に適するので、対応しないのは少し残念である。
Surface Pro/RTは、標準サイズ(Standard-A)のUSB 3.0ポートが付いているのがよい。USB 3.0の速度が必要かどうかはともかく、標準サイズである点はすでにPCと併用するユーザーとしてことさら使いやすいはずだ。一応、IdeaPad Miix 10やICONIA W510Dも、Micro USB→標準サイズに変換するアダプタは付属している。少し手間が増えるが、変換アダプタにより、PCで併用する外付けHDDやUSBメモリ、マウスといったPC周辺機器はタブレットでも普通に利用できるので安心してほしい。
インタフェース | ICONIA W510D | IdeaPad Miix 10 | Surface Pro | Surface RT |
---|---|---|---|---|
通信機能 | IEEE802.11a/b/g/n、Bluetooth 4.0、NFC | IEEE802.11b/g/n、Bluetooth 4.0 | IEEE802.11a/b/g/n、Bluetooth 4.0 | IEEE802.11a/b/g/n、Bluetooth 4.0 |
主なインタフェース | USB 2.0(Micro-B)、Mini HDMI、microSDスロット(SDXC)、マイク/ヘッドフォン兼用端子 | USB 2.0(Micro-B)、Micro HDMI、microSDスロット(SDXC)、マイク/ヘッドフォン兼用端子 | USB 3.0(Standard-A)、microSDスロット(SDXC)、ヘッドフォン、MiniDisplayPort | USB 3.0(Standard-A)、microSDスロット(SDXC)、ヘッドフォン、Micro HDMI |
Webカメラ | 200万画素(フロント)/800万画素(ロア) | 130万画素(フロント) | 720p(フロント/リア) | 720p(フロント/リア) |
インタフェースはもっとも充実している。標準サイズのUSB 3.0はないが、タブレットとしてはスキのない構成といえる。 | 標準的だが、無線LANは5GHz帯に非対応な点、USB 2.0(Micro-B)がキーボード利用時に隠れてしまう位置にあるのが惜しい | 標準サイズのUSB 3.0が利用でき、MiniDisplayPortも実装と、ノートPCに近い内容。ヘッドセットには非対応。 | タブレットとしてはフルサイズのUSB3.0を搭載するのは珍しい。microSDスロットはスタンド裏に隠れるように実装されている。Webカメラはどちらも100万画素クラス。 | |
点数 | ★★★★★★★★★★ (10) |
★★★★★★★★☆☆ (8) |
★★★★★★★★★☆ (9) |
★★★★★★★★★☆ (9) |
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