　スペックの詳細は発表記事を参照いただくとして、なにより高精細でなめらかな表示は圧巻。展示では20型／3840×2560ドットとする4K解像度の高精細表示が有用な──画廊、CAD／CAM、カタログ用途、写真処理、医療関連、美容業界、イベント用途など、非常に幅広い業種での導入を訴求する意向と、その可能性を確認できた。

変わり種という意味で面白かったのがAcerの「DA241HL」だ

　もう1つ、プラットフォームの多様化とタブレットが一般層へ普及・浸透しつつある傾向が感じられた機器がAcer「DA241HL」である。パッと見は24型ワイドのディスプレイを採用したオールインワンPCだが、OSはWindowsではなく、Androidを採用したデスクトップタブレットである。

　搭載プロセッサはTegra 3。展示機においては大画面処理に動作がやや重い印象を受けたが、Acerによれば「手軽に使える家族共用PC」としての需要を見込んでいるという。Androidをプラットフォームとして選択したことで同クラスのWindows オールインワンPCと比べて低価格にできる余地があり、かなりお手軽な価格帯ならば──と家庭用PCとして選択される見込みは大いにあるはずだ。

一見24型サイズのオールインワンWindows PCのようだが、OSにAndroidを、プロセッサにTegra 3を採用したAndroidタブレットだ。Webやメール、アプリなどを普通に使える家族共用の低価格マシン訴求していくという

小型ボディがかわいい「MiiPC」

　これと似たコンセプトのZeroDesktop「MiiPC」にも注目したい。

　MiiPCは、手のひらに載るほどの小型キューブ型ボディにAndroidとARMベースのシステムを組み込み、キーボード、ディスプレイとともに簡易デスクトップPC的に扱えるミニコンピュータだ。製品自体は2013初夏に発表されたものだが、IFA会場近辺で実機が展示されているのを確認した。

　利用シーンには家族共用あるいは子ども用などが想定される。子ども用機能として、管理者（親）が必要に応じてリモート操作で利用制限をかけられる機能なども用意する。使い方を限定できる特長とともに、インターネット機能／Androidアプリが使えるお手軽マシンとしての用途を想定しているようだ。

99USドル程度で購入できるAndroid搭載お手軽マシンとして展開する計画で、ZeroDesktopは、Kickstarterで5万USドルを目標に支援者を募っている。OSはAndroid 4.2（Jelly Bean）、USB、LAN、HDMI出力、オーディオ入出力といったインタフェースを備え、小型ボディと相まって非常にシンプルだ。外部からアプリでMiiPCにアクセスし、ペアレンタルコントロールをかけたりといった親向けの管理機能も備える。共用PCや子供向けPCとして気軽に使えそうだ