モバイルノートPCに求められる長時間のバッテリー動作は、Let'snoteシリーズが注力し続けているポイントだ。Let'snote LX3は第4世代Coreでも低電圧版のUシリーズを使用していることもあり、バッテリー動作時間は大いに期待できる。
本機のバッテリーパックはS(3セル)とL(6セル)の2種類がある。それぞれ容量は3550ミリアンペアアワーと7100ミリアンペアアワーだ。SバッテリーとLバッテリーで大きさが変わらず、Lバッテリーを装着しても背面からはみ出さないのはうれしい。従来モデルよりもバッテリー容量も増加した点も見逃せない進化だ。
バッテリー動作時間はBBench 1.01(海人氏・作)を利用し、光学ドライブ非搭載モデルのCF-LX3NEXBRで測定した。PCを無線LAN経由でネットに常時接続し、「60秒間隔でのWeb巡回(10サイト)」と「10秒間隔でのキーストローク」の設定でテストを行った。Bluetoothとキーボードバックライトはオンにし、電源プランは「バランス(ディスプレイ輝度40%)」を選択している。評価機のバッテリーはSバッテリーだった。
この条件で、バッテリー満充電の状態から残量5%で休止状態に入るまでの時間は約9時間3分だった。公称のバッテリー動作時間である約11時間30分には及ばないが、常時インターネットに接続してこれだけ持つならば、外出先の作業でバッテリーに困ることは少ないだろう。
容量が2倍のLバッテリーを使えば、おおよそ18時間はバッテリー動作する計算になる。連続使用で1日近く、もしくは日常的な使用でも2日間は使えそうだ。量販店モデルに付属するのはSバッテリーなので、Lバッテリーを手に入れるには別途購入(1万5750円)するか、直販のマイレッツ倶楽部モデルを選ぶ必要がある。
さらにバッテリー動作時間を延ばすならば、電源プランを変更するとよい。Let'snoteシリーズはパナソニック独自の電源プランを多数用意している。これらを使い分けることによって、よりバッテリーを効率的に使える。
ボディが大きく放熱に余裕があるためか、騒音や発熱もあまり気にならない。負荷がかかると左側面の排気口から風が吹き出すが、騒音レベルは約40デシベル(暗静音時32デシベル)程度、発熱も排気口付近がほんのりと温かくなるくらいで、キーボードやパームレストまで熱は伝わらなかった(環境温度26度)。
モバイルノートPCとして、ACアダプタが小型軽量なのも見逃せないポイントだ。本体サイズが40(幅)×101(奥行き)×28(高さ)ミリで、ケーブルを含めた重量は264グラム。光学ドライブ非搭載モデルならば、PCと合わせても約1.4キロと楽に持ち運べる。バッテリー動作時間が長いため、ACアダプタを持ち歩くことはあまりなさそうだが、長期の出張などで必要な際も負担にならない。
Let'snote LX3は他のLet'snoteシリーズと同様に、下位モデルでも20万円程度、上位モデルになれば30万円程度と他の一般的なモバイルPCに比べて高価だ。
とはいえ、モバイルノートPCに高い生産性を求めるならばLet'snoteは購入候補の筆頭となる。ストロークを確保した打ちやすいキーボードや、反射を抑えたノングレアディスプレイ、軽量かつ堅牢なボディによる高い信頼性、そして長時間動作のバッテリーなど、ビジネス用途に特化した仕様は他のモバイルノートとは一線を画している。
特に14型サイズのモバイルノートとなれば対抗製品が少なく、11型クラスのモバイルノートPC並みの軽さは他製品にはない強みだ。大画面の高性能なノートPCを外に持ち出して長時間バリバリ使いたい、と考えるならばLet'snote LX3は頭1つ抜けた魅力を備えるマシンだ。
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