インテルは10月10日、Atomプロセッサーを中心としたインテルアーキテクチャ(IA)搭載タブレットを紹介するセミナーを実施した。
ソフトウェア開発者や販売代理店、リセラーなどを対象にしたもので、IA搭載タブレット端末における戦略や技術、タブレット市場の最新トレンド、アプリケーション開発ツールおよびセキュリティ動向などが解説されるとともに、テックウインドが取り扱いを開始したタブレット端末の紹介も行われた(ちなみに、テックウィンドのAtom搭載タブレット「TM75A」(7型)と「TM105A」(10型)は、賞金86万円でブランド名を一般公募中だ)。
Windows XPのサポート終了まで6カ月を切った現在、企業内のクライアント環境は大きく変化すると予想されており、その際のPC買い替え需要にあわせてタブレット端末を業務用途へどう取り込んでいくかが、ビジネス向けタブレット市場形成のカギになる。
BCNのデータによれば、縮小傾向が続くノートPC市場に代わって急速にタブレット端末が台頭しているものの、国内のメーカー別販売台数シェアをみるとアップル(iPad)とASUS(Nexus 7)が二分しており、この相似形でiOSとAndroidが市場をほぼ独占している。一方のWindowsタブレットは5%にも満たない状況だ。また、ノートPC/デスクトップPC市場では圧倒的な存在感を持つインテルだが、タブレット端末でのCPUシェアは5.1%と低く、大きな成長の余地を残している。
そこでインテルは、高い性能や電力効率、強固なセキュリティをうたうAtom搭載Android端末を投入して低価格帯でのタブレットの選択肢を広げるとともに、第4世代Coreを搭載する高性能なWindows搭載タブレットや、PCとタブレットの使い勝手を両立した2 in 1スタイルのUltrabookをプッシュしていく。セミナーの冒頭に登壇したインテルクラウドコンピューティング事業本部の廣田洋一氏は、従来のプレゼン用途やメール/スケジュールチェックといった活用法だけでなく、デスクトップUIを持ち一般的な業務をこなせるWindows 8搭載タブレットや2 in 1デバイスを、業務の効率化を図る際に検討して欲しいとアピールした。
なお、Silvermontマイクロアーキテクチャを採用する22ナノ世代の次期タブレット向けSoC「Atom Z3700」シリーズ(開発コード名:Bay Trail-T)を搭載したタブレットも年内の投入が見込まれており、タブレット市場の勢力図に変化をもたらしそうだ。
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