「3波5チューナー」「磁性流体YAMAHAスピーカー」搭載23型AIOとHaswell搭載セパレート──「VALUESTAR N/L」2013年PC秋冬モデル

» 2013年10月15日 11時00分 公開
[ITmedia]

「3波5チューナー」+「磁性流体スピーカー」を採用、23型/21.5型の液晶一体型「VALUESTAR N」

LaVie L(LL850/NS) 大画面23型ワイドのディスプレイを採用した「VALUESTAR N(VN970/NS)」(ファインブラック)

 NECパーソナルコンピュータのデスクトップPC「VALUESTAR」シリーズ2013年秋冬モデルは、前回までの3シリーズから全2シリーズに集約。テレビ機能付き液晶一体型の「VALUESTAR N」シリーズとセパレートデスクトップタイプ「VALUESTAR L」シリーズの新モデルを用意する。

 テレビ機能付き液晶一体型のVALUESTAR Nシリーズは、これまでVALUESTAR Wが担っていた23型サイズ+高性能テレビ機能+高品位スピーカーの仕様を引き継いだ23型ディスプレイ搭載モデル「VN970/NS」「VN770/NS」と、従来と同じ21.5型ディスプレイ搭載モデル「VN570/NS」「VN370/NS」「VN350/NS」の全5モデルで展開する。発売は2013年10月下旬より順次。価格はオープン、発売時実売価格は最上位のVN970/NSが23万円前後、エントリーモデルのVN350/NSは13万5000円前後から。

 中でもフルモデルチェンジを行った23型ディスプレイ搭載モデルは、フォトフレームスタイルのデザインテーマはそのままにデザインを一新。同スタイルの弱点だった「垂直立ち」と「左右スイベル」ができるよう新設計のスタンド機構を採用した。付属するワイヤレスキーボードをスマートに収納できるスペースも本体下部に備えている。


VALUESTAR NVALUESTAR NVALUESTAR N カラーはファインブラック、クランベリーレッド、ファインホワイトの3色。従来のフォトフレームデザインのボディは背面スタンドで立てる仕組みのため画面が垂直(チルト角0度)にできず、向きの調整(スイベル)もしにくいデメリットがあったが、新設計のスタンドによりそれらを実現できるようになった

 テレビ機能は、これまでのぱっと観+ダブルの3チューナーから、ぱっと観+4チューナーの「3波5チューナー仕様」に刷新。電源投入後(Windows起動なしに)約2秒でテレビ視聴が可能な「ぱっと観テレビ」機能に加え、4番組の同時視聴および同時録画が可能となった。

 離れた場所でも操作しやすい無線式テレビリモコン兼ジェスチャー操作対応ワイヤレストラックパッド(Windows 8.1操作用)が付属するほか、テレビソフトウェア「SmartVision」も機能が追加され、4番組を分割表示する「マルチスクリーンモード」、ユーザー好みの番組を識別して自動録画する「おまかせタフ録り」、曜日・時間帯別にいつも見るチャンネルを識別してそのチャンネルで起動する「おはようマイチャンネル」、PC用外付けHDDで録画領域を手軽に拡張できる機能、自動チャプター/スキップ機能、高解像度ディスプレイを生かしつつマウスやキーボードでも一発選択できる番組表表示機能など、PC搭載テレビチューナーならではの工夫したテレビ活用機能を利用できる。5つのマルチチューナー仕様となるが、1本のテレビアンテナ(地上/BS・CS混合波の場合)接続と1枚のB-CASカードの使用で済ませられるのも細かいポイント。複数枚B-CASカードを使用する必要があるマルチチューナー製品と異なり、有料放送の契約の有無を気にすることがないメリットがある。

 また、ヤマハと共同開発する「YAMAHAスピーカーシステム」も刷新。これまでフルレンジユニットのみだったVALUESTAR NのFR-PORT方式ユニットをベースに、低音再現のためのウーファーも1ユニットに収めた2Way仕様とし、再生周波数帯域をより低域まで再現できる100〜2万Hz(これまでは120〜2万Hz)を実現。また、フルレンジユニットにはPC内蔵としては初とする「磁性流体ドライバー」(磁性を帯びた流体で駆動する仕組みのもの)を用い、歪み抑制と振動抑制を実現する工夫を取り入れた。これらにより、従来モデルよりさらにクリアな音質を再現できるようになったという。

磁性流体スピーカーの効果 新たに採用した磁性流体ドライバの効果。素直な周波数特性を示すようになり、全帯域で歪みが抑えられている(出展:NECパーソナルコンピュータ/ヤマハ)

 23型モデルの基本スペックは、クアッドコアのCore i7-4700MQ(2.4GHz/最大3.4GHz)、8Gバイト(最大16Gバイト)のメインメモリ、1920×1080ドット表示に対応する23型ワイドIPS液晶ディスプレイ、4TバイトHDD(下位のVN770/NSは3TバイトHDD)、Blu-ray Discドライブ、YAMAHA製2Wayスピーカー(3ワット+3ワット)など、ハイパフォーマンス志向。インタフェースはSDXC対応SDメモリーカードスロット、USB 3.0×4、USB 2.0×2(うち1つはパワーオフ充電対応)、HDMI入力×1(外部AV機器接続用)、有線LANなど。ディスプレイ上部に有効92万画素+ステレオマイク付きのWebカメラを内蔵するほか、IEEE802.11a/b/g/n対応無線LANも備える。

VALUESTAR N 21.5型ワイドディスプレイ搭載モデルはデザイン変更なしで展開。VN570/NSとVN370/NSはファインブラック、ファインホワイト、クランベリーレッドの3色を用意する

 21.5型モデル「VN570/NS」「VN370/NS」「VN350/NS」は、従来のVALUESTAR Nシリーズを継承し、主な変更点はWindows 8.1に刷新したマイナーチェンジモデルとして展開する。

 ディスプレイはいずれも1920×1080ドット表示対応の21.5型ワイド液晶パネルで、タッチパネルは非搭載。上位のVN570/NSはCore i5-3230M(2.6GHz/最大3.2GHz)+4Gバイトメモリ+2TバイトHDD+3波ダブルチューナーの仕様、下位のVN350/NSはCeleron 1005M(1.9GHz)+4Gバイトメモリ+1TバイトHDD、テレビチューナー非搭載の仕様となる。

デスクトップ向けの第4世代Coreを搭載するセパレートデスクトップ「VALUESTAR L」

VALUESTAR L 拡張性とパフォーマンスを望む層向けのセパレートデスクトップ「VALUESTAR L」シリーズ

 セパレートデスクトップ「VALUESTAR L」は、家庭で高解像度な写真/映像データの管理・編集を行うといったPCに高いパフォーマンスを求める層に向けたシリーズだ。

 基本仕様は、いち早くHaswell化した2013年夏モデルを継承。Core i7-4770(3.4GHz/最大3.9GHz)+8Gバイトメモリ+3TバイトHDDに、フルHD表示対応の23型ワイドIPS液晶ディスプレイが付属する上位モデル「VL750/NS」とCore i3-4130(3.4GHz)+4Gバイトメモリ+1TバイトHDDの仕様に19型ワイド液晶ディスプレイが付属する低価格モデル「VL150/NS」を用意する。発売時想定価格はVL750/NSが22万5000円前後、VL150/NSは12万円前後。

 インタフェースはSDメモリーカードスロット(SDXC対応)、USB 3.0×4、USB 2.0×4、音声入出力など。ほか、ロープロファイル対応のPCI Express x16スロット×1、PCI Express x1スロット×2、PCIスロット×1が空きスロットとして確保され、グラフィックスカードの追加やインタフェースの追加など機能拡張が行える。

 OSはいずれも64ビット版Windows 8.1。オフィススイートはVL750/NSがOffice Home and Business 2013、VL150/NSはOffice Personal 2013をプリインストールする。


VALUESTARシリーズ店頭モデルの概要(その1)
シリーズ名 モデル名 タイプ 従来比較 CPU メモリ HDD/SSD OS 実売価格
VALUESTAR N VN970/NS (2色) 液晶一体型 フルチェンジ Core i7-4700MQ (2.4GHz/最大3.4GHz) 8GB (DDR3L) 4TB HDD 64ビット版 Windows 8.1 23万円前後
VN770/NS (3色) 液晶一体型 フルチェンジ Core i7-4700MQ (2.4GHz/最大3.4GHz) 8GB (DDR3L) 3TB HDD 64ビット版 Windows 8.1 21万5000円前後
VN570/NS (3色) 液晶一体型 新OS、基本性能強化 Core i5-3230M (2.6GHz/最大3.2GHz) 4GB (DDR3) 2TB HDD 64ビット版 Windows 8.1 18万円前後
VN370/NS (3色) 液晶一体型 新OS、基本性能強化 Celeron 1005M (1.9GHz) 4GB (DDR3) 1TB HDD 64ビット版 Windows 8.1 14万5000円前後
VN350/NS (1色) 液晶一体型 新OS、基本性能強化 Celeron 1005M (1.9GHz) 4GB (DDR3) 1TB HDD 64ビット版 Windows 8.1 13万5000円前後
VALUESTAR L VL750/NS セパレート 新OS、基本性能強化 Core i7-4770 (3.4GHz/最大3.9GHz) 8GB (DDR3) 3TB HDD 64ビット版 Windows 8.1 22万5000円前後
VL150/NS セパレート 新OS、基本性能強化 Core i3-4130(3.4GHz) 4GB (DDR3) 1TB HDD 64ビット版 Windows 8.1 12万円前後
VALUESTARシリーズ店頭モデルの概要(その2)
シリーズ名 モデル名 液晶 解像度 チップセット 光学ドライブ GPU TV/オフィス 通信機能
VALUESTAR N VN970/NS (2色) 23型ワイド (IPS) 1920×1080 Intel HM86 BDXL対応Blu-ray Disc CPU統合 (HD 4600) 3波4デジ + 3波ぱっと観 / Office Home and Business 2013 802.11a/b/g/n 無線LAN 、有線LAN
VN770/NS (3色) 23型ワイド (IPS) 1920×1080 Intel HM86 BDXL対応Blu-ray Disc CPU統合 (HD 4600) 3波Wデジ / Office Home and Business 2013 802.11a/b/g/n 無線LAN 、有線LAN
VN570/NS (3色) 21.5型ワイド 1920×1080 Intel HM76 BDXL対応Blu-ray Disc CPU統合 (HD 4000) 3波Wデジ / Office Home and Business 2013 802.11a/b/g/n 無線LAN 、有線LAN
VN370/NS (3色) 21.5型ワイド 1920×1080 Intel HM76 DVDスーパーマルチ CPU統合 3波デジ / Office Home and Business 2013 802.11b/g/n 無線LAN 、有線LAN
VN350/NS (1色) 21.5型ワイド 1920×1080 Intel HM76 DVDスーパーマルチ CPU統合 ─ / Office Home and Business 2013 802.11b/g/n 無線LAN
VALUESTAR L VL750/NS 23型ワイド(IPS) 1920×1080 Intel B85 BDXL対応Blu-ray Disc CPU統合 (HD 4600) ─ / Office Home and Business 2013 ギガビット有線LAN
VL150/NS 19型ワイド (ノングレア) 1440×900 Intel B85 DVDスーパーマルチ CPU統合 (HD 4400) ─ / Office Personal 2013 ギガビット有線LAN

店頭モデルにないカスタマイズも可能「Web直販モデル Gシリーズ」

 NEC PCの直販サイト「NEC Direct」で販売するモデルは、店頭モデルにはないハイスペック構成、あるいは不要機能やソフトウェアを省いたシンプル/低価格志向の構成でオーダーできるカスタマイズメニューを用意する。

 VALUESTAR Nの直販モデル「VAUESTAR G タイプN(H)」(23型モデル)および「VAUESTAR G タイプN」(21.5型モデル)は、

  • OSのエディション変更(Windows 8.1→Windows 8.1 Pro)
  • 上位CPUの選択(Core i7-4800MQ)
  • メモリ増強(最大16Gバイト)
  • ぱっと観テレビのチューナー数選択
  • 802.11ac対応無線LANへの変更
  • Officeの有無、エディションの選択(なし、Home and Business 2013、Personal 2013)
  • 長期保証メニュー(PC3年メーカー保証サービスパック/PC3年安心保証サービスパック)

 などをカスタマイズできる。

NEC Direct(NECダイレクト) NEC Direct ・NECダイレクト


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