「Surface 2」インプレッション──旧世代からの“ほう、なるほど”な変更点を探る鈴木淳也の「まとめて覚える! Windows 8.1」(2/3 ページ)

» 2013年11月12日 16時00分 公開
[鈴木淳也(Junya Suzuki),ITmedia]
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積極的に「モバイル利用」したくなる改善──がなされた

Surface 2 Windows RT 8.1を搭載するSurface 2。カタログ値のバッテリー動作時間は約10時間だ(撮影:矢野渉)

 続いてバッテリー駆動時間について。初代Surfaceはカタログ値で連続10時間ほど、数時間に分けて使用する実利用時は待機時間を含めめて2〜3日ほどは充電なしで運用できる感覚である。一応、(個体の問題と思うが)筆者所有の第1世代Surfaceは当初、Connected Standby状態に入っているにもかかわらず一晩(約10〜15時間)放置程度で朝起きたらバッテリーがカラになっていることがたまにあって不安定だったのだが、何度かのソフトウエアアップデートを経てWindows RT 8.1にアップグレードするといつの間にかこの事象はなくなった。

 対してSurface 2も同じ使い方ではほぼ同水準の減り具合だった。このため、基本的にバッテリー動作時間はほぼ同じと評価する。外出先でもガッツリと連続使用するシーンでなければ、少なくとも業務でも1〜2日分は充電なしで運用できる感覚が得られると思われる。


photo 本体裏面に自立スタンド「キックスタンド」が備わる。従来は開く角度が固定(1段階のみ)されていたが、Surface 2はカクン、カクンと計2段階の角度に調整できるようになった(撮影:矢野渉)

 バッテリー以上にモバイル用途で効果を感じたのが「2段階式キックスタンド」と、強化された周辺機器群の存在だ。新型キックスタンドは、2段階の角度に固定できるよう工夫。第1世代と同じ角度に加え、さらにもう1段階カクンと倒すことで、“ディスプレイをより寝かせた角度”でも使えるようになった。

 この工夫により、「やや低めのテーブル(喫茶店などにあるヒザ程度の高さのテーブルなど)でも苦労なく使用可能」になり、さらに「ヒザに置いて使う」時も安定感が増し、使いやすくなった。

 また、第1世代Surfaceで同時購入する例が多かったというType Coverは、ハードウェアキーをタイプできる薄型キーボードとしてはなかなか使いやすかったが、画面をやや上方から見る姿勢になるため、ヒザ置き体勢でノートPC(ラップトップPC)的に利用するのを難しくしていた(画面を見るためにやや不自然な姿勢になるので、結果として不安定さを増していたとも言える)。

 この点、Surface 2は「もう1段階、画面の角度を変更できる」のみの工夫で、こんな姿勢でも画面が見やすくなり、ベンチでサッと使う「座って、ヒザ置きで作業する」シーンにも気兼ねなく利用できるようになった。

 このほか、Type/Touch CoverがそのままBluetoothキーボードになる新設オプション「キーボードカバー用ワイヤレスアダプター」もいい。本体とキーボードを切り離して使えるようになるため、飛行機や長距離列車の座席などのやや限られたスペースであっても、設置面積を広げることなく自由なポジションで作業が行えるためだ。


キーボードカバー用ワイヤレスアダプターキーボードカバー用ワイヤレスアダプター Type/Touch Coverを必要な時だけワイヤレス化できる新しい純正オプション「キーボードカバー用ワイヤレスアダプター」(撮影:矢野渉)
photo Type Cover 2はキーボードバックライトも実装した。消灯された飛行機の座席で──など、暗所での作業が大変しやすくなった

 もう1つ、飛行機での利用で便利になったと感じたのが新しい「Type Cover 2」に新設されたキーバックライトだ。消灯された飛行機の座席など、暗所でも快適に作業できるようになった。また、本体のボタン操作なしに、カバーを閉じると画面オフ/スリープ、開くと復帰する連動機能も使い勝手がよい。ちなみにその状態からカバーを裏返したり、両手で画面にタッチしても、Type/Touch Cover 2のキーボード機能はこれまた自動オフになる。もちろん、“タブレットモード/タッチスタイルで使う”と本機がかしこく認識してくれるためだ。

 なお、第1世代のSurface RT+Type Coverは、Surfaceがスリープに入った時点でキーボードの接続も切れるので、復帰時は再度脱着してキーボードを再認識させる作業をすることがあったのだが……こういった細かくも、使い勝手の向上に直接つながる改善は、やはり積極的にモバイル環境で使いたいと思わせる非常に大事なことと再認識した次第だ。

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