ボディデザインは前モデルのEV2436W-FSから変更があり、新型のスタンド「FlexStand」を採用している。このスタンドの特徴は、従来の「FlexStand 2」の広い可動域と、「TriStand 2」のシンプルなデザインを併せ持った構造になっていることだ。
FlexStand 2は画面の位置を下げると手前にせり出してくるため、筆者のようにデスクが散らかっていると少々使いにくいこともあった。これが新型のFlexStandでは、垂直に昇降の調整が行える。EV2436W-Zの場合、最大140ミリの高さ調整ができ、画面の下端を設置面ギリギリまで下げて、少し見下ろす楽な姿勢で利用可能だ。前述の疲れ目対策機能と合わせて、体への負担を軽減できるのは見逃せない。
もちろん、昇降だけではなく、上35度/下5度のチルト、左右合計で344度のスイベル、90度の縦回転も行える。一見、チルト調整ができないように思えるが、ネックの下のほうにヒンジを組み込んでいるのがユニークだ。チルト調整用のヒンジはかなり硬いので、机が多少揺れた程度で位置がずれることもない。見た目はシンプルでありながら、総じて使いやすく、EIZOらしい一味違うスタンドだ。背面には100×100ミリのVESAフリーマウント用の穴もある。
本体サイズは552.5(幅)×233(奥行き)×368〜499(高さ)ミリ、重量は約6.4キロだ。EV2436W-FSと比較して、円形の台座は少し大きくなったが、ネックを含む奥行きは12.5ミリ短くなっており、見た目にもシンプルになった印象を受ける。左右のフレーム幅は約16ミリと狭額縁設計なので、マルチディスプレイでも視点移動の邪魔になりにくい。
画面の下フレームには、電源や各種設定用のボタン、センサーが横一列に並ぶ。表示モードやEcoView関連機能、入力信号の切り替えには専用のボタンを用意し、素早くアクセスできる。同社が「FineContrast」と呼ぶ表示モードは、前述のPaperに加えて、sRGB、Movie、2つのユーザプリセット(User1/User2)が選択可能だ。
また、利用頻度の高い音量や輝度の調整ついては、OSDメニューの操作ボタンにメニューへのショートカットが割り当てられている。これにより、OSDメニューの階層を潜ることなく即座に調整が行える。
そのほか、付属ソフトウェアの「ScreenManager Pro for LCD」をインストールすれば、Windows上からマウスとキーボードを使って液晶ディスプレイの調整が可能だ。
映像入力端子は、液晶ディスプレイ部の背面にDisplayPort(HDCP対応)、DVI-D(HDCP対応)、D-Subの3系統を下向きに配置。左側部にもUSB 2.0ハブ(アップ×1、ダウン×2)、ヘッドフォン出力、ステレオミニの音声入力を備えている。スリムボディに出力1.0ワット+1.0ワットのステレオスピーカーも内蔵しており、なかなか充実した装備だ。
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