BL2710PTはもう1つ、「フリッカーフリー」という大きな特徴を持つ。最近はLEDバックライトを搭載した液晶ディスプレイで表示のチラツキ(フリッカー)が気になるという声がたまに聞かれるが、これはバックライトの調光方式と大きな関係がある。
一般的なPWM方式は、バックライトの点灯と消灯の時間を調整することによって明るさを変える仕組みだ。つまり、通常は気づかないほど高速にバックライトの明滅を繰り返している。バックライトが従来の冷陰極管であれば、残光時間が長いため、フリッカーが気になることはまずなかったが、LEDバックライトは残光時間が短く、人によってはこの明滅を認識してしまう。こうした場合は目に負担をかける一因となると思われる。
BL2710PTはこのフリッカー問題を解消するため、バックライトの調光にDC方式を採用している。DC方式は光源への電流値を変化させて明るさを調整するため、バックライトの明滅がなく、原理的にフリッカーが発生しない。つまり、長時間眺めていても目が疲れにくいのだ。前述した輝度の自動調光機能と、ブルーライトを抑制するCAD/CAMモードや閲覧モードを組み合わせて利用すれば、より疲れ目を抑制できるだろう。PC作業で疲れ目に悩んでいる方は、ぜひ試していただきたい。
ユーザーの身体にかかる負担を減らすには、作業中の姿勢も大事だ。画面に正対し、自然に少し見下ろすくらいのポジションが最適とされている。BL2710PTはこの点もよく考えられており、上20度/下5度のチルト、左右で各45度のスイベル、150ミリ幅の高さ調整に対応するため、設置環境に応じて柔軟な画面の位置合わせが可能だ。特に画面を設置面ギリギリまで下げられる高さ調整は、首や肩にかかる負担を減らしてくれる。
BL2710PTのスタンドは、画面を右回りに90度回転させた縦位置表示に対応しているのも見逃せない。しかも、Display Pilotはディスプレイの回転を認識し、自動的に表示の向きを切り替えてくれるので、回転の度にわざわざPC上で表示の向きを設定し直す必要がなく、手間いらずだ。縦に長いWebページの閲覧やデザイン、縦位置の写真表示や編集などで重宝するだろう。
本体サイズは639(幅)×259(奥行き)×397(高さ)ミリ、重量は約8.2キロだ。大画面モデルなので横幅があり、台座も大きめで安定感がある作りだが、シンプルなデザインで厚みがないため、机上での圧迫感は少ない。台座が大きめとはいったが、内側がくぼんでポケットのようになっているため、ちょっとした物を置けるのは気が利いている。
このようにBL2710PTは単に表示領域が広いだけではなく、同社の技術を多数搭載することで、PC作業の効率を高めつつ、ユーザーの身体にかかる負担を取り除くことにも成功している。その使い心地は「快適」の一言に尽きる。
表示性能はもちろん、ソフトウェアを含めた機能面も高いレベルにあり、幅広いビジネス用途におすすめできる製品だが、やはりBL2710PTの実力が最大限発揮されるのは、CAD/CAMを中心としたグラフィックスワークの現場だろう。
液晶ディスプレイの画面サイズや表示品質のせいで、グラフィックスを扱う作業がはかどらなかったり、目や肩に負担がかかっているかもしれない――この記事を読んでそう思ったならば、BL2710PTの導入を前向きに検討してみてはいかがだろうか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
提供:ベンキュー ジャパン株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2013年12月31日