2013年のアキバを振り返る(後編)古田雄介のアキバPickUp!(3/4 ページ)

» 2013年12月31日 19時32分 公開
[古田雄介,ITmedia]

週末の目玉であり続けたSSD:東芝SSDやニコル、約1TバイトのM500が輝く

 ストレージを振り返ると、mSATA SSDのほかにも、3月に登場したシーゲイトのハイブリッドHDD「Laptop SSHD ST1000LM014」(1万3000円弱)や、7月登場のASUSTeK製PCI Express接続SSD「RAIDR Express PCIe SSD PX2-240GB」(4万円弱)、12月登場のウェスタンデジタル製HDD+SSD同居ドライブ「WD Black2」(3万3000円弱)などユニークな新製品が多く出回ったが、それ以上に長期的な話題を集めたものがSSD関連で3つある。

 1つはCDF販売の「S6TNHG5Q」シリーズだ。東芝製SSDを採用しており、4月に出回り始めたころの価格は512Gバイトが4万円弱、256Gバイトが2万1000円弱、128Gバイトが1万2000円弱だった。

 ブランド力とスペック、値ごろ感から大ヒットし、「ゴールデンウィークの目玉にしたかったのに、予想以上に売れすぎてメーカーさんの在庫が追いついていないみたいです」(ZOA秋葉原本店)といった状態が2カ月以上続いた。秋以降に潤沢になった後も一定の人気を確保しており、現在も定番SSDの一角を占めている。なお、10月には海外で流通している東芝純正のSSDが並行輸入で出回るように、そちらもヒットしていた。

CFD販売「S6TNHG5Q」シリーズ(写真=左)。4月後半にパソコンハウス東映で撮影した、S6TNHG5Qシリーズの価格表(写真=中央)。海外流通版の東芝製256GバイトSSD「HDTS225XZSTA」。10月中旬に1万9000円弱で出回った(写真=右)

 もう1つが、6月から7月にかけて実施されたサムスン製SSD「840 PRO/840」を対象にした代理店ITGマーケティングによるキャンペーンだ。マネキン「ニコル」を置いた店舗限定で、対象SSDが最大3000円値引きとなる週替わりの特価セールを実施。「あれのおかげで夏場はかなり助かりました。街を巻き込むセールはどんどんやってほしいですね」(BUY MORE秋葉原本店)と複数のショップが感謝を口にしていた。好評を受けて12月にもニコルを復活。「840 PRO/840 EVO」を対象にキャンペーンを実施した。

 このほか、4月に登場したクルーシャルのSSD「M500」シリーズも注目を集めた。960G/480G/240G/120Gの4種類があり、発売時の価格は順に6万円弱〜6万7000円弱、4万円前後、2万円強、1万2000円強。特に目を引いたのは「約1Tバイトなのにかなり現実的なお値段」(TSUKUMO eX.)という960Gバイトモデルだ。

 発売時から容量単価の低さから大容量SSDを求める人に注目されたが、9月中旬以降は週末特価で4万9980円の値がつけられることがたびたびあり、さらなるインパクトを残した。5万円切りキャンペーンを実施したTSUKUMO eX.は「秋の週末はかなり注目を集めました。高速さと大容量を両立するハイエンドと考えると、確かに狙い目だと思います」と話している。

年末に各店に張られていたITGマーケティングのキャンペーンチラシ。ニコルがいる(写真=左)。クルーシャル「M500」シリーズ(写真=中央)。9月中旬からみられるようになった、TSUKUMO eX.の「M500 960Gバイト」特価セール(写真=右)

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