まず、手はじめに定番ストレージベンチマークテストの「CrystalDiskMark 3.0.3」(ひよひよ氏)で、基本パフォーマンスをチェックした。なお、鈴木雅暢氏の840 EVOのレビューでは、同3.0.2を利用していたため、Samsung 840 EVOと840 PROは、旧バージョンによる検証値であることを、あらかじめお断わりしておく。
テストデータサイズは、100Mバイトと4000Mバイトで、グラフはいずれもデータタイプをRandomにしたもの。また、参考までに0fill(データにすべて"0"を使用するため、パフォーマンスが向上しやすい)の画面も掲載した。
シーケンシャルリード・ライトの値は、1000Mバイト、4000Mバイト、そして0fillでも、公称値より低めの値になっており、Samsungの両SSDには届いていない。しかし、ランダムライト性能は、データサイズ1000Mバイトでは、全域で840 EVOのみならず、840 PROをも上回る性能を見せた。また、データサイズ4000Mバイトでは、512Kライトと4K QD32ライトで840 PROに逆転されるものの、840 EVOに対しては、やはりすべてのテストでライト性能は上回った。
続いて、もう少し細かく性能を分析するために、EFD SoftwareのHDD/SSDベンチマークテスト「HD Tune Pro 5.50」も試していこう。まず、同ベンチマークソフトで、転送速度を見る「Benchmark」では、データサイズ8Mバイトでは、公称値に近い516Mバイト/秒で非常に安定したライト性能を見せるが、データサイズ64Kバイトになると300Mバイト/秒を切り、Samsungの両SSDと大きなパフォーマンス差が生じる。
また、ライト性能では、CrystalDiskMarkの結果同様、優れた平均データ転送速度を見せるが、一定周期で転送レートが大きく下がる症状が見られた。そこで、試しにATTO Technologyの定番ストレージベンチマークテスト「ATTO Disk Benchmark」で転送速度をチェックしたところ、同ベンチマークテストでは、32Kバイトでリード性能に落ち込みがあるものの、ライト性能は安定しており、ドライブ側の問題なのか、ベンチマークテストとの相性なのかを特定することはできなかった。
続いて、同ベンチマークテストの「File Benchmark」で、転送速度(Transfer speed)と、ブロックサイズごとの転送速度を検証したのが、下のグラフだ。データサイズ(File Length)は500Mバイトとし、データパターンはRandomに設定。シーケンシャルリード性能は、CrystalDiskMarkの結果同様、Samsungの両ドライブにおよばないが、シーケンシャルライト性能は、ほぼ互角の結果となった。
一方、ランダムライト性能は、やはりVertex 460のほうがSamsungの両SSDを上回る結果を示したほか、4K(QD32)ランダムリード性能が、CrystalDiskMarkの結果とは逆に、Vertex 460のほうがSamsung製品を上回る結果となった。
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