今回の評価機は、前述したN1540J-500/Eの標準構成からメモリ容量のみ8Gバイト(デュアルチャンネル)にカスタマイズしたものだ。再掲すると、CPUがCore i5-4200M(2.5GH/最大3.1GHz)、8Gバイトメモリ(+6300円)、500GバイトHDD、グラフィックスにGeForece GT 745M、そしてDVDスーパーマルチドライブという構成で、価格は8万6280円になる。なお、OSには64ビット版Windows 7 Home Premiumがプリインストールされていた。
Windows 7のエクスペリエンスインデックスは、N1500J-300/Eに比べ、HDDを除くすべてのスコアで7以上と、大きく差をつけている。SSDに慣れている人はWindowsの起動にやや待たされる印象を受けるかもしれないが、Windows 7の操作自体は快適に行える。
システム全体のパフォーマンスを測るPCMark 7では、2.5インチHDD(5400rpm)の影響が大きく、総合スコアで2455と、N1500J-300/Eをわずかに上回る結果にとどまった。日常的な用途で性能差を意識することはあまりないだろう。ライトユースが中心ならば、N1540J-500/EとN1500J-300/Eのどちらを選ぶかは、1366×768ドットの解像度でガマンできるか、あるいは1920×1080ドットの広いデスクトップ領域がほしいかで考えればよい。
一方、描画性能を測る3DMarkでは、エントリークラスとはいえ外付けGPUを搭載するN1540J-500/Eが差を見せつけた。具体的には、Ice StormのGraphicsスコアで187%、Cloud GateのGraphicsで163%ほど高いスコアを出している。いわゆるゲーミングノートPCのような高い3D描画性能を持つわけではないが、比較的負荷の軽いゲームタイトルなら十分遊べそうではある。実際、FINAL FANTASY XIV:新生エオルゼアベンチマーク キャラクター編では、1280×720ドット/標準品質(ノートPC)は9489と「非常に快適」の指標、1280×720ドット/高品質(ノートPC)でも5926と「とても快適」の指標となった。
N1540J-500/Eは、メインマシンとしても不足のない性能と機能を備えながら、8万円を切る価格を実現したフルHDノートPCだ。前回紹介したN1500J-300/Eには、CPUや高解像度パネルのBTOオプションがないため、もう少しだけ予算を上乗せできるなら、こちらを検討するのもアリだろう。
日常的なPC用途はもちろん、オフィスソフトを使った作業も広い画面で快適にこなすことができ、エフェクトの調整次第ではゲームも楽しめるオールマイティな1台だ。メモリやストレージ回りで妥協した部分は見られるが、それを差し引いてもこのクラスのノートPCで8万円を切るコストパフォーマンスの高さは注目に値する。
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