LG製ディスプレイが狙う「プラスαと相当多数な疲れ目層」のニーズ“ウルトラワイド”を身近に(2/2 ページ)

» 2014年03月12日 19時38分 公開
[岩城俊介,ITmedia]
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4Kでなく、“ウルトラワイド”をプッシュする理由とは

photo LGエレクトロニクス・ジャパン マーケティング統括の李起旭常務

 PC向けとして4K液晶ディスプレイが話題の1つである中、あえてウルトラワイドを推進する理由は何か。

 1つは、4Kがまだ成熟期であり、基本的なPC作業への利便性を追求するにはまだ高額かつオーバースペック、性能を発揮できるPC環境にやや制限があること。現時点4Kディスプレイを使用するPC条件については「「UP2414Q」――画質も価格も衝撃的な23.8型“4K”ディスプレイは買いか?」を参照願いたい。

 もう1つは「ともあれ4Kパネルを製品化できるようになったパネルメーカーの経緯から、相対的にウルトラワイドパネルの製造コストが下がり、戦略的な製品価格で提供できるようになった。グループ会社のパネルメーカー(LGディスプレイ)より新パネルを安定して供給してもらえるのも強み。もちろん4Kモデルも準備はしているが、現時点はどちらかというと21:9のほうが使い勝手がよいと判断した」(LGエレクトロニクス・ジャパンの道山氏)を挙げる。

 ウルトラワイドシリーズでもっとも低価格な25型モデル「25UM65-P」の発売時想定価格は3万4000円前後。7万円前後から10万円台となる4K対応モデルに対し、普及ゾーン価格である1万円台〜2万円ほどに“少しだけプラス”した程度の感覚でAH-IPSのウルトラワイド+疲れ目低減の付加価値が得られるならと考える一般層をターゲットに据える。ラインアップを多くそろえることで「ウルトラワイドを身近に、ウルトラワイドならLG」と認知させるのも狙いだ。

 「既存ユーザーからは、“デスクトップが狭いのでもっと快適に作業できるようにしたい”、“長時間作業していると目が疲れてくるのでどうにかしたい”という声がとても多く上がっていた。LGはユーザー体験の向上を製品開発の主軸に置くメーカーとして、本当の意味で暮らしや作業、趣味、学習の効率を劇的に改善させることを目標に、“作業領域が広いモデルを大量導入”、“目の疲労を低減する機能をすべてのモデルに搭載”、この2点を注力した製品群に仕立てた。日本市場は市場規模がかなり大きく大切な市場。2014年の製品群は、“いま”ユーザーが望む製品仕様に仕上がっていると思う」(LGエレクトロニクス・ジャパン マーケティング統括の李起旭常務)

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