「HP ENVY Recline 23-m240jp Beats SE」――情熱の赤が所有欲を刺激する!!最新PC速攻レビュー(2/3 ページ)

» 2014年03月25日 11時27分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]

サイズ感チェック:イタリアンレッドがインパクト抜群

 ボディの具体的なサイズは、約560(幅)×265(奥行き)×457ミリ(高さ)で、重量は約12キログラムだ。23型ワイドと画面が大型で、しっかりとしたスタンドもあるために設置の際には力がいる。

 ディスプレイ側に2基のUSB 3.0、SDメモリーカードスロット(SDXC対応)、ヘッドフォン/マイク兼用端子、HDMI入力を装備するほか、スタンドに有線LAN、2基のUSB 2.0、サブウーファ出力を備える。ディスプレイ上部には92万画素のWebカメラも装備しており、過不足ない接続性を備えているといえるが、光学ドライブは省かれている。最近は液晶一体型であっても光学ドライブを省いている製品は珍しくなくなってきたが、この大きさならば内蔵していてもらいたい

 目を引くのはやはりデザインだ。艶のある鮮やかな赤色は、モータースポーツファンならば間違いなく「フェラーリ」を連想するであろう見事な「イタリアンレッド」だ。思わずフェラーリのステッカーでも張って「フェラリスタ」仕様にしたくなるだろう。あるいは、サッカーファンならば、このレッドとブラックとのツートーンカラーを「ロッソネロ(イタリア語で赤と黒の意味、ACミランの相性でもある)」と表現したくなるかもしれない。

 いずれにしてもPCのカラーリングとしてはきわめて異例であり、存在感は抜群だ。プレミアムなイメージを演出することに成功している。

スタンド裏面と側面は鮮やかで艶のある見事な「イタリアンレッド」。Beats Audioのシンボルをフィーチャーしており、スポーティかつプレミアムなイメージに仕上がっている(写真=左)。画面下にBeats Audioブランドのクアッドスピーカー(2組のステレオスピーカ)を搭載している。低音の効いたパワフルなサウンドが楽しめる(写真=右)

スタンド部左側面は、セキュリティロックポートの奥にDC入力端子がある。液晶左側面下側にHDMI入力、ヘッドフォン/マイク兼用端子を装備。底部左端にHDMI入力切り替えボタンが並ぶ(写真=左)。スタンド部右側面のインタフェース。奥から有線LAN、USB2.0×2、サブウーファ出力端子。通信機能はIEEE802.11a/b/c/g/n+Bluetooth 4.0、NFCも備えている。液晶右側面下側には2基のUSB 3.0ポート、底部右端にはSDメモリーカード(SDXC対応)を装備(写真=右)

液晶ディスプレイのサイズは23型ワイドで、1920×1080ドットに対応する。画素密度は96dpiと近くで見ると粗さが目立つが、OSの等倍表示(96dpi)でも大きくて見やすく、タッチ操作もしやすい。ただ、表面のガラスの厚みがあり、視差は少し気になった。また、輝度は最近のノートPCなどと比べると暗めで、表面が光沢仕上げされていることもあって照明などの映りこみが激しい。IPS液晶のため色味の変化は少ないが、斜めからだと輝度不足と映りこみの激しさがより強調されるため、視認性はよいとは言いがたい

Beats Audioのコントロールパネル。音楽、音声、映画それぞれに最適に調整された音質で楽しむことができる

注目ポイント:意外なほど使いやすい新機構スタンド

 デザインと並んで本製品の大きな特徴といえるのが、画面を手前に引き寄せることができる独特の機構をもつスタンドだ。機構自体はシンプルでL字型スタンドのコーナーと画面部との連結部それぞれにヒンジがある。

 高さの調整をL字型スタンドのコーナー部にあるヒンジで行っているため、標準状態から画面の高さを下げると自然に画面が手前側に寄ることになる。どうということはないギミックであるが、「画面の高さの調整のために垂直に移動しなければならない」という先入観があるためか、意外にこのような機構をもつ液晶ディスプレイや一体型PCは少ない。

 そして、タッチでの操作を考えると、この「手前に寄ってくる」ギミックが実に都合がよい。画面との距離が15〜20センチほど(角度によってことなる)変わるだけであるが、印象はまったく異なる。キーボード入力する際は標準状態のほうが落ち着いて作業しやすいし、タッチ操作をする際は手前に引き寄せて画面を接地させたほうがカジュアルに操作できる。

 さらに、この引き寄せられるギミックには画面側の端子等にアクセスしやすいというメリットもあり、実際に引き寄せて使うことを意識した配置になっている。引き寄せる際は画面の下側が手前にくることを考慮し、右側面の下側に2基のUSB3.0ポート、底部にSDメモリーカードスロットを配置。また、左側面の下側にはHDMI入力とヘッドフォン/マイク兼用端子、底部左側にHDMI入力切り替えボタンを用意している。

 デザイン重視の液晶一体型PCにありがちな端子類へのアクセスしにくさがなく、画面の裏側に手を回して手探りで端子類やスロットを探したり、いちいち腰を上げて裏側を確認するといったような作業が必要ない点がありがたい。

画面の角度は水平に対して180度を超えて、220度ほどまで倒すことができる。ただ、角度を検知して自動で画面を回転させる機能はない(手動では可能)

画面の色調整ができる「HP My Display」。デフォルト設定のほか、動画、テキスト、ゲームの設定が用意されているほか、画面角度の変更もできる

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