「GRANNOTE」――富士通の“洗練された大人世代PC”を徹底検証(ベンチマークテスト編)注目PC詳細レビュー(2/2 ページ)

» 2014年04月18日 15時00分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]
前のページへ 1|2       

まとめ:「活動的なシニア」向けに説得力ある付加価値が魅力

 GRANNOTEは「PC入門者ではない活動的なシニア」をターゲットにするという、これまでにないコンセプトのPCだが、クラシカルなクラムシェルノートPCをベースとして流行の仕様を採り入れつつ、操作しやすいキーボードやマウス、ユーザーの年代に合わせたインテリジェントな自動調整機能、そして特典付きのサービスや専門ダイヤルを用意するなど、説得力のある付加価値を上乗せしており、魅力的な製品に仕上がっている。

 富士通 WEB MARTでの直販価格は通常22万6080円(税込)、7%オフクーポン適用時で21万254円(税込)だ(2014年4月18日時点の価格)。家庭用PCとしては高価だが、高めの基本スペックに、GRANNOTEならではの付加価値、そしてMicrosoft Office Home and Business 2013をはじめ、FMVらしい豊富なソフトウェアの付属を考慮すると、理解できる範囲にある。

 ラインアップはこの1モデルだけなので、スペックと価格の選択肢にもう少し幅がほしかったところだが、年配の方にPCのおすすめ機種を聞かれた際、安心して提案できる製品は貴重だ。島根県の出雲にある同社工場で組み上げられる“Made in Japan”モデルという点も、信頼感を与えてくれる一因となるだろう。

 また、打ち心地を追求した3ミリストロークのキーボードは、幅広いPCユーザーが興味を引かれる部分ではないだろうか。シニア世代はもちろん、そうでない世代でも一見の価値がある新コンセプトPCといえる。


富士通

スペック詳細:「GRANNOTE」(FMV LIFEBOOK AH90/P)

CPU-Zの情報表示画面。Ultrabookの上位モデルに採用例が多いCore i5-4500U(1.8GHz/最大3.0GHz)を搭載する(画像=左/中央)。TDP(熱設計電力)が15ワットのデュアルコアCPUで、Hyper-Threadingにより4スレッドの同時実行が可能だ。Turbo Boost 2.0に対応し、高負荷時には動作クロックが最大3.0GHzまで上昇する。3次キャッシュは4Mバイトだ。グラフィックス機能には、CPU内蔵のIntel HD Graphics 4400(DirectX 11.1対応、実行ユニットは20基)を用いている。メモリ容量は8Gバイト(4GバイトPC3L-12800×2)でデュアルチャンネルアクセスに対応する(画像=右)
デバイスマネージャの画面。1TバイトHDDは5400rpmのWestern Digital製「WD10JPVX-16JC3T0」、BDXL対応Blu-ray DiscドライブはPioneer製「BD-RW BDR-US01」とある
「GRANNOTE」(FMV LIFEBOOK AH90/P)の主な仕様
製品名 「GRANNOTE」(FMV LIFEBOOK AH90/P)
メーカー 富士通
OS 64ビット版Windows 8.1
本体サイズ(幅×奥行き×高さ) 約377.1×263.7×31ミリ
重量(実測値) 約2.8キロ(2727グラム)
画面サイズ(液晶方式) 15.6型ワイド(IPS)、ハーフグレア
アスペクト比 16:9
タッチパネル 静電容量式(10点マルチタッチ)
デジタイザ
ディスプレイ解像度 1920×1080ドット(約141ppi)
CPU(コア数/スレッド数) Core i7-4500U(2/4)
動作周波数 1.8GHz/最大3.0GHz
チップセット CPU内蔵
vPro
GPU CPU統合(HD Graphics 4400)
メモリ 8Gバイト(DDR3L 1600MHz/最大16Gバイト)
メモリスロット(空きスロット数) 2(0)、デュアルチャンネル転送対応
ストレージ(評価機実装) 1TバイトHDD(Western Digital「WD10JPVX-16JC3T0」)、5400rpm
ストレージフォームファクタ 2.5インチ/9.5ミリ厚
ストレージ接続インタフェース Serial ATA 6Gbps
光学ドライブ BDXL対応Blu-ray Disc(Pioneer「BD-RW BDR-US01」)
無線LAN IEEE802.11a/b/g/n(Qualcomm Atheros「AR946x」)
Bluetooth Bluetooth 4.0+HS
NFC 搭載
センサー 照度、RGB
有線LAN 1000BASE-T準拠(Realtek)
ワイヤレスWAN
キーボード 日本語JIS 108キー バックライト付き
キートップ仕様・形状 アイソレーション
キーピッチ 約18.4ミリ
キーストローク 約3.0ミリ
キーボードバックライト 搭載
ポインティングデバイス タッチパッド(左右ボタン独立)、ワイヤレスマウス(レーザー式、1100cpi、無線方式)
主なインタフェース USB 3.0×4(1基は電源オフチャージ対応)、HDMI出力×1、ヘッドフォン/マイクコンボ(3.5ミリ)、DC入力(丸形)、Webカメラ(イン約200万画素)
メモリカードスロット SDメモリーカード(SDXC対応)
SIMカードスロット
その他カードスロット
スピーカー(音質補正ソフトウェア) ステレオ(DTS UltraPC II Plus)
マイク 搭載(デュアル)
指紋センサー
セキュリティデバイス
セキュリティロックポート 搭載
バッテリー動作時間 約10.5時間(JEITA 1.0)
バッテリー仕様 45ワットアワー
ACアダプタ実測サイズ(幅×奥行き×高さ) ※プラグ含まず 49×109×30ミリ
ACアダプタ実測重量(本体のみ/ケーブル込み) 231グラム/281グラム
ACアダプタ出力仕様 19ボルト/3.42アンペア
ACアダプタ対応電圧 100〜240ボルト(50/60Hz)
DC端子形状 丸形
プラグケーブル端子形状(ACアダプタ側) 2ピンメガネ型
防水/防滴
カラーバリエーション シャンパンブラック
オフィススイート Microsoft Office Home and Business 2013
価格(税込) オープン(WEB MART直販価格22万6080円) ※2014年4月18日時点
発売日 2014年2月13日
前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年04月26日 更新
  1. ワコムが有機ELペンタブレットをついに投入! 「Wacom Movink 13」は約420gの軽量モデルだ (2024年04月24日)
  2. わずか237gとスマホ並みに軽いモバイルディスプレイ! ユニークの10.5型「UQ-PM10FHDNT-GL」を試す (2024年04月25日)
  3. 「社長室と役員室はなくしました」 価値共創領域に挑戦する日本IBM 山口社長のこだわり (2024年04月24日)
  4. 「Surface Go」が“タフブック”みたいになる耐衝撃ケース サンワサプライから登場 (2024年04月24日)
  5. QualcommがPC向けSoC「Snapdragon X Plus」を発表 CPUコアを削減しつつも圧倒的なAI処理性能は維持 搭載PCは2024年中盤に登場予定 (2024年04月25日)
  6. 16.3型の折りたたみノートPC「Thinkpad X1 Fold」は“大画面タブレット”として大きな価値あり (2024年04月24日)
  7. あなたのPCのWindows 10/11の「ライセンス」はどうなっている? 調べる方法をチェック! (2023年10月20日)
  8. アドバンテック、第14世代Coreプロセッサを採用した産業向けシングルボードPC (2024年04月24日)
  9. AI PC時代の製品選び 展示会「第33回 Japan IT Week 春」で目にしたもの AI活用やDX化を推進したい企業は要注目! (2024年04月25日)
  10. ロジクール、“プロ仕様”をうたった60%レイアウト採用ワイヤレスゲーミングキーボード (2024年04月24日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー