Macで4Kクラスの超高解像度ディスプレイを試す広田稔のMacでいくね?(27)(3/4 ページ)

» 2014年04月25日 18時10分 公開
[広田稔,ITmedia]

デル「UP2414Q」の画素ピッチは少し細かすぎるかもしれない

 実際に使っていくと両者の印象は大きく変わってくる。デルのほうが精細すぎて、文字が読みづらいのだ。

 ディスプレイは、サイズが大きくなるに従って、全体を見渡せるように画面と目の距離を離すのが一般的だ。視力がコンタクトをつけて1.0という筆者の場合、15インチMacBook Pro Retinaの内蔵ディスプレイでは40センチほど離して見ているが、デスクに置いた24型クラスの液晶ディスプレイでは70センチぐらいがちょうどいいと感じる。このデスク上の距離において、LGの34UM95-Pは普通に文字が読めたが、デルのUP2414Qは顔を近づけないとツライ。

 画素ピッチで見ると、LGの34UM95-Pは0.2325ミリ/約110ppi、デルのUP2414Qは0.137ミリ/約185ppiだ。同じデスクに据え置きで使いそうなディスプレイで見てみると、24型でフルHDの一般的なディスプレイなら0.277ミリ/約92ppi、27インチのiMacなら0.233ミリ/約109ppiなので、デルの数値がいかに突出しているかが分かる。15インチMacBook Pro RetinaでRetina表示を解除したとき(0.086ミリ/約294ppi)の「細かすぎるだろこれ(笑)」というインパクトに近い。

 Windows 8では、デスクトップの文字サイズだけ調整できるため、この細かさでも使えるが、我らがOS X 10.9.2は今のところ同等の機能は備えていないので打つ手がない。

 もう1点、デルのUP2414Qは、15インチMacBook Pro Retinaではリフレッシュレートが30Hz以下になってしまう。リフレッシュレートは、画面を1秒間に何回書き換えるかという数値で、高ければ高いほど滑らかな表示ができる。実際、原稿作成や写真編集がメインの筆者の用途では30Hzでも特に不満は感じなかったが、ネットを調べると気にしている方も多いようだ。こちらのレビュー記事にもあるように、デルのUP2414Qは60Hzで表示するためにいくつかの手順を踏む必要がある。

 と、ここまで来てよくよく調べてみると、そもそも15インチMacBook Pro Retinaの場合は、

「内蔵のHDMI ポートで次の解像度およびリフレッシュレートの4KディスプレイおよびUltra HD TVをサポートしています。3840×2160、30Hz のリフレッシュレート。4096×2160、24Hz のリフレッシュレート(この解像度で使う場合、ミラーリングはサポートされません)」

アップルのサポートページで宣言されていた。ギャー! DisplayPortで接続して使えていたのは、サポート対象外だったのね……とHDMIでつなぎ直してみたが、当然のごとく60Hzは選べるわけがなし。

 強引になんとかならないかと、DisplayPortケーブルにつなぎ直し、解像度やリフレッシュレートを調節できるシェアウェア「SwitchResX」をインストールして、3840×2160ピクセル/60Hzを選んでみたものの、表示の一部が乱れたうえ、さらに元の解像度に戻せなくなるというひどい仕打ちにあった。この辺、Mac Proなら変わってくるのかもしれないが、今のところ15インチMacBook Pro Retinaではいろいろと制限がある。

HDMIやMini DisplayPortで接続しても、15インチMacBok Pro Retinaでは60Hzでの表示は実現できない(画面=左)。ちなみにオンラインウェアで非推奨の解像度を選び、ディスプレイがブラックアウトしてしまったときは、“生きているディスプレイ”で「システム環境設定」の「ディスプレイ」を開き「ウィンドウを集める」を指示すれば解像度を元に戻せる(画面=右)。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年04月19日 更新
  1. バッファロー製Wi-Fiルーターに脆弱性 対象機種は今すぐファームウェア更新を (2024年04月17日)
  2. ノートPCに外付けキーボードを“載せて”使える「タイプスティックス/打ち箸」に新色 (2024年04月18日)
  3. さらなる高速化を実現! PCI Express 5.0接続SSDの新モデル「Crucial T705」を試して分かったこと (2024年04月18日)
  4. ついに8K対応した「Insta360 X4」の画質をX3と1インチ360度版で比較 今買うべき全天球カメラだと確信した (2024年04月16日)
  5. SwitchBotのミニプラグに不具合 「断続的にオン/オフを繰り返す、異音」などで該当製品の交換を呼びかけ (2024年04月17日)
  6. アイロボットが4万円切りの「水拭き対応ロボット掃除機」を投入 “一家に1台”を目指す (2024年04月17日)
  7. 「JBL GO 4」でBluetoothスピーカーデビュー! 累計出荷台数5700万台を突破した人気製品の最新モデルを試す (2024年04月17日)
  8. あなたのPCのWindows 10/11の「ライセンス」はどうなっている? 調べる方法をチェック! (2023年10月20日)
  9. 無線LANルーター「Aterm」シリーズの一部に複数の脆弱性 設定変更や買い替えをアナウンス (2024年04月11日)
  10. NVIDIA、Ampereアーキテクチャを採用したシングルスロット設計のデスクトップ向けGPU「NVIDIA RTX A400/A1000」を発表 (2024年04月17日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー