ここで「あれ? Windows OSって提供開始から5年がメインストリームサポートで、さらに5年が延長サポートの計10年がサポート期間なのに、最新OSのWindows 8.1はサポートがもう止まっちゃうの?」という疑問があるかもしれない。
2014年4月9日に一般向けのサポートが完全終了したWindows XPを例外とすれば、前述の5年+5年の10年ライフサイクルが基本であり、Windows 8であれば2012年10月の提供開始だから、メインストリームサポートは2018年1月、延長サポートは2023年1月までのはずだ。
だがこれとは別に、Windows OSには「Service Packサポート」という期間が設定されており、「次のService Packが提供されてから24カ月(2年間)で前のService Packのサポートが終了する」というルールがある。つまりメインストリーム+延長という本来のサポート期間を享受するためには、最新のサービスパックを適用してOSを最新状態に保つ必要があるというわけだ。
これはWindows 8/8.1にも当てはまり、その旨は「Windows 8.1 サポート ライフサイクル ポリシー FAQ」にまとめられている。「Windows 8.1のライフサイクルはWindows 8と同じものが適用される」とあるように、ここで分かるのは「Windows 8.1はWindows 8のService Packと同じ扱い」という点だ。
この日本語版FAQだと微妙に文章が欠落しているので英語版を参照すると、「With the General Availability of Windows 8.1, customers on Windows 8 have 2 years, until January 12, 2016, to move to Windows 8.1 in order to remain supported.」という一文が確認できる。
つまりWindows 8ユーザーのWindows 8.1への移行猶予は2016年1月12日であり、これはWindows 8.1の一般提供から2年という期間設定だということだ。「2年」の部分からも分かるように、「Windows 8.1はWindows 8におけるService Pack」の扱いになっている。
一方で今回のWindows 8.1 UpdateがService Packに該当するのかどうか、現時点では不明な部分はあるが、LeBlanc氏の説明や実際の扱いを見る限り、おそらくはService Packに近い性質のものと考えられる。
ただし、従来のService Packと比較すると短い期間(約半年)での提供であることや、今後次々とWindows 8.1 Updateの最新バージョンを提供していくことをMicrosoftが表明していることを合わせると、ライフサイクルポリシーで示されるサポート期間がより短く切られていく印象がある。
実際、Windows 8のサポートは2016年1月まで継続する一方で、Windows 8.1 Updateを適用しないWindows 8.1へのアップデート提供はストップするわけで、この辺りのポリシーを一度分かりやすく整理してほしいところだ。
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