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» 2014年07月03日 15時45分 UPDATE

SOHO/中小企業に効く「無線LANアクセスポイント」の選び方(後編):仕事に即戦力の「無線LANアクセスポイント」を選んでみた――利用規模別のおすすめは? (2/2)

[山口真弘,ITmedia]
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大規模(50台以上で無線LAN接続)

 続いては50台以上の大規模環境。本稿がターゲットとする中小企業向けではややオーバースペックかもしれないが、先ほど紹介した中規模クラスの製品とそれほど価格差はない場合もあり、予算に余裕があるのなら、ワンランク上のこちらの製品でそろえてしまうのも手だ。普段はそれほどの台数は接続しないが、会議室やセミナールームにある程度の人数が集まって一斉に接続するケースが想定されるならば、なおさらだろう。

 まずバッファローの製品では、「WAPM-APG600H」が候補となる。先ほど中規模向けとして紹介したWAPS-APG600Hの上位モデルにあたる製品で、同時接続可能な最大台数は5GHz帯で50台、2.4GHz帯で50台の合計100台となる。セパレータ機能やロードバランス機能、さらにIEEE802.3af準拠のPoEに対応している点なども同様だ。ACアダプタは別売となる。

 ヤマハの「WLX302」という選択肢もある。かつての同社の無線ルータ「NetVolante」シリーズの系譜に連なる製品で、アンテナを内蔵したすっきりした外観が特徴だ。同時接続可能な最大台数は5GHz帯で50台、2.4GHz帯で50台の合計100台とされている。

 面白いのはスマホやタブレットなどスマートデバイスの接続を管理するMDM(Mobile Device Management)機能を搭載していること、また同社ルータと合わせての集中管理が可能なことだ。同社ルータをすでに導入している環境では、強みを持った製品と言える。この製品もACアダプタは別売だ。

tm_1406_wifi2_08.jpgtm_1406_wifi2_09.jpg バッファローの「WAPM-APG600H」(写真=左)。ヤマハの「WLX302」(写真=右)

 アライドテレシスの「AT-TQ3600」も候補になる。中規模用として紹介したAT-TQ2450と同じく、同時接続の推奨台数(最大台数ではない)は30台までだ。セパレータ、VLAN、ロードバランスといった機能に加えて、1台を複数の仮想的なアクセスポイントとして動作させるバーチャルアクセスポイント(VAP)機能も搭載する。

 集中管理機能への対応や、IEEE802.3af準拠のPoEに対応するのもAT-TQ2450と同様だが、AT-TQ2450が理論値最大300Mbpsなのに対して、こちらは最大450Mbpsと高速で、かつアンテナを内蔵したすっきりとした外観が特徴だ。この製品もACアダプタは別売となる。

 シスコシステムズの「Cisco Aironet 1600」シリーズに属する「AIR-SAP1602E-Q-K9」「AIR-CAP1602I-Q-K9」も、これらの製品と比較検討する候補となるだろう。前者は単体で動作する自律型モデル、後者は同社のワイヤレスコントローラと連携して動作する集中管理型モデルだ。同社では3台以上のアクセスポイントを利用する場合、集中管理型モデルの導入を推奨している。

 ここまで紹介した製品がアクセスポイント単体での導入を想定しているのに対し、Cisco Aironet 1600シリーズは自律型も含めて、同社のネットワーク製品で統一した環境に導入することが、事実上の前提になるだろう。ちなみにこれら2モデルはアンテナが外付けだが、アンテナ内蔵モデルも用意されているほか、アンテナの本数を増やして3ストリームの通信に対応したCisco Aironet 2600/3600シリーズも存在している。

tm_1406_wifi2_10.jpgtm_1406_wifi2_11.jpg アライドテレシスの「AT-TQ3600」(写真=左)。シスコシステムズの「AIR-SAP1602E-Q-K9」「AIR-CAP1602I-Q-K9」(写真=右)

無線LANの導入には、環境調査サービスも検討したい

 以上、ざっと紹介してきたが、冒頭にも述べたように無線LAN製品はスペックだけで決定されるべきものではない。

 例えば、電波がうまく届かないケースでも、製品の性能からして致し方ない場合もあれば、鉄の扉など遮へい物の素材が邪魔をしている場合もあり、また無線LANのチャンネルが干渉している、ほかの工業用の機器が発する電波が邪魔をしている場合など、要因はさまざまで、素人ではなかなか判断しにくい。導入は何とか行えても、トラブルシューティングのところでギブアップというのはよくあるパターンだ。

 多くの無線LAN機器メーカーでは、無線LANの導入にあたって有料の環境調査サービスを用意しているので、必要に応じて利用するのがよいだろう。利用環境の違いに応じて、製品選びに関する適切なアドバイスも受けられるはずだ。

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