さて、それでは早速Pentium Anniversary Boost TechnologyでPentium G3258をオーバークロックし、簡単にベンチマークを試していこう。
CINEBENCH R15のCPUスコアは、定格動作クロックの3.2GHzで241cbだったのに対し、4.2GHz動作時は303cbと126%ほど高速化された。1GHzのクロックアップはやはりそれだけ恩恵が大きい。
Sandra 2014.SP2a 20.35の結果も同様の傾向を示し、「プロセッサの性能」のスコアは4.2GHz動作時にDhrystone 整数で131%、ほかの項目でもそれ以上の性能アップを示している。
一方、Webブラウズやオフィス文書の編集、動画エンコードといったPCの用途全般をシミュレートするPCMark 7でも、総合スコアで10%弱向上した。特にComputationとProductivityでは10%以上の伸びているのが分かる。
なお、CPUクロックを4.2GHzに引き上げた際は、明らかにCPUファン高速に回転するが、特に不安定な挙動も見られず、上げ幅に余裕がありそうな印象だった。ただし、これからの季節、室温の面で不安がある人は、ケースファンの電圧を本体上部のスイッチで切り替えておくほうがいいかもしれない。ちなみに定格動作の場合は、評価機がグラフィックスカードを搭載していないこともあって、ノイズなどが気になることはなかった。
以上、駆け足でRadiant E3258AEを見てきた。本機はPentium G325とZ97 Anniversaryを組み合わせることにより、手軽にCPU性能を引き出せるコストパフォーマンスに優れたシステムを実現しつつ、さらに上位クラスのゲーミングモデルとしても遜色のない高品質なPCケースを採用するなど、サイコムらしいこだわりが好印象だ。
BTOメニューを見れば分かるように、“Devil's Canyon”こと「Core i7-4790K」も搭載可能で、ケースの拡張性が高いことから、今後パーツをアップグレードしていき、末長く利用するベースモデルとしてもうってつけといえる。なお、将来的にPCゲーム用のグラフィックスカードを追加するつもりなら、あらかじめBTOメニューで650ワット以上の電源ユニットを選んでおくのも手だ。
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